ディスクブレーキを搭載するロードバイクが続々と増えている中、プロ選手においては「レース中での」使用は慎重派が多数。これは逆にいえば、レース中じゃなければ「ええもんや」ということでもある。実際、ええもんやというのは誰もが認める。レース場面じゃなければ。
さて、レースとは無関係の一般ライダーでもちょっと気になるのが、ブレーキ時に発生する高熱。リムブレーキならばホイールのリムやブレーキパッドをダメになる事態を引き起こす。
今回はこのブレーキ時に発生する高熱と、ディスクブレーキシステムへの影響についての記事をご紹介や。
情報源:Is heat build-up in disc brakes something to worry about?
(1) 考えられる影響・問題点は?
ブレーキを長時間にわたり強く握り続けるときに発生する高温の摩擦熱が、引き起こすかもしれない問題は大きく2つ。
1つは、ブレーキパッドが解けてパッドがダメになることで、ブレーキが全く利かなくなる、あるいは、制動力が大幅に低下すること。
もう1つは、ディスクブレーキシステムに使われてる液体が、高熱によって沸騰状態になって、ピストンシール部品をダメにしてしまうこと。このピストンシールがダメになるとブレーキが利かなくなる。
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(2) 各メーカーの対応・対策と、メーカーCanyonの実験
①各メーカーの対策
上記の高温による問題点に対処するため、各メーカーはいろんな仕組みを導入してる。
SRAMはローターのデザインを工夫し、ShimanoはIcetechという冷却システム組み込んだローターを開発、一方、フレームメーカーのMeridaも、Scultura Discというバイクではそのフレームにヒートシンクを組み込んで冷却効果を高めるよう工夫してる。
まぁようするに各メーカーとも(1)で述べた問題点なんてとっくの昔に認識ずみで、対策は講じてるということやな。
②Canyonの実験
バイクメーカーのCanyonの主席エンジニア、Michael Adomeitはこんな実験をした。
それは、120kgのライダーが、平均斜度9%・距離8.6kmの坂を「フロントブレーキだけで」くだり続けるという実験や。しかもそれを何度も繰り返した。
結果は、何の問題もなし。まぁ当然やけど。
情報源記事の筆者はこの実験を受けて、
「リムブレーキの場合ならば、しかも特にカーボンリムのホイールを使っている場合ではなんらかの問題が生じたやろうなぁ。せやからディスクブレーキのほうが、あらゆる場面でリムブレーキより優れてるわ」
と確信。
(3) 結論
というわけで、ディスクブレーキはリムブレーキよりも優れてることは明らか、と情報源記事の筆者は確信したわけやけど、そうはいうものの、筆者はいちおうこう推奨する。
すなわち、
「真夏でヨーロッパアルプスの下り道みたいな長距離を下るときは、ブレーキを長時間握り続けたりせんと、冷やす時間をちょこちょこ作れ」
これはリムブレーキでもあてはまることやな。
でもま、冬は問題ないな。というか冬はそんな長いくだりの場所は雪で走れへんやろうけど。
結局、当たり前の結論で締めくくった記事やった。
(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)