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ツアーオブ広西の成功と中国の超巨大スポーツ企業ワンダスポーツが狙うロードレースビジネスの支配権

中国の超巨大企業グループであるワンダグループ(大連万達集団)に所属する、スポーツ企業がワンダスポーツ。ついこの前終わったUCIワールドツアーの1つ、ツアーオブ広西の主催者。クイックステップのガビリアが勝ちまくった。

 

そんなワンダスポーツはなぜロードレースビジネスに参入してきたのか?ツールの主催者ASOや、ジロの主催者RCS Sportとの関係は?
情報源:Chinese giant Wanda takes first big step in cycling


 

(1)世界のスポーツ市場を席巻する、巨大中国企業とチャイナマネー

 

まず自転車業界の話をする前に、サッカー業界と中国企業の関係を整理しとこか。

中国が2025年までに自国のスポーツ発展に費やす予定の金額は80兆円と言われてる。そして、中国の巨大企業がどんどんサッカー界に進出、チャイナマネーの影響力が強まっとる。今回記事にするワンダグループももちろんその1つ。ワンダグループの2017年1~6月期の売上高は約2兆2400億円。

ワンダはまずFIFAと契約し、2016~2030年までFIFAの最高レベルスポンサーとして君臨する。これはもちろん中国でのW杯実現のためやろね。国策として動いてるはず。表向きは企業活動でしかないけど。このFIFAの最高レベルスポンサーに中国企業が入ったのは史上初。ちなみに、これまでの最高レベルスポンサーは、アディダス、コカ・コーラ、露ガス会社ガスプロム、韓国の現代・起亜、VISAの5社のみ。

なお、最近になって中国の家電メーカー、ハイセンスがFIFAの公式スポンサーとして加わった。

 

From FIFA World Cup‏ Twitter

 

たまたまかもしれへんけど中国企業のこれらの動きは上手いと思うわ。何が上手いって、FIFAと交渉するタイミングよ。

どういうことかというと、覚えてるかな?FIFAが2015年に大きな事件を起こしたのを。忘れた?

W杯招致に関連したFIFA汚職事件よ。マネーロンダリング疑惑もついてきて、スイス当局がFIFAの幹部を逮捕した事件。思い出した?

 

From FIFA World Cup‏ Twitter

プラッター前会長が退任(クビ?)となり、スポンサーも離れていった。いろいろあってFIFAの懐具合が寂しくなっていった時期。

そんなときに中国企業がFIFAにアプローチかけたわけよ。たぶん。まぁプロの行動やね。相手の足元を見て、相手が弱ってるところにつけこむ。そして自分たちに有利な、最小のコストで、最大の儲けを出す方法や。あれ、これヤクz……

2018年W杯のためのハイセンスとFIFAとの契約内容を、報道されてるレベルでちょっと見たら、ハイセンスに都合のいい感じになってた。契約期間はたった15か月だけ。金額は110億円ちょっと。W杯終わったら、はいさよなら。ハイセンスにしてみれば、ブランド名を売るだけ売ったら、もうFIFAは用済み。

中国企業はFIFAだけでなく、現場の各国一流サッカークラブチームをも呑み込んでいってる。中国資本のヨーロッパのクラブチームは10以上に上る。

たとえば、ACミラン、インテル・ミラン、マンチェスターシティー、アトレティコマドリード(大株主がワンダ)。

なお、国際オリンピック委員会(IOC)とラグビーW杯は、アリババがスポンサー。国際バスケットボール連盟、UCI、FIFAはワンダグループがスポンサー。

 


(2) ワンダスポーツとロードレースビジネス

From Chris Froome‏ Twitter

そんなチャイナマネーの世界的状況がある中で、ワンダが主催するツアーオブ広西があったわけ。その状況で、ワンダはツールの主催者ASOに代表団を送り、交渉し、レース運営のノウハウも学んだわけ。

これらが、「おいおい、ワンダはASOとRCS Sportを買収し、ツールとジロも乗っとるんちゃうか?」という疑念・噂を世間に生じさせてるわけ。

さて、ワンダスポーツのCEO、 Yang Davidはかつて中国で開催されてたツアーオブ北京についてこう言う。

 

“The Tour of Beijing was honestly more of the government’s heavy hand. I think it was good to have the race, but this one is more locally organized and by a private group. It’s a real organic race,”

訳「ツアーオブ北京は正直いって、中央政府のやり方がクソやったね。レースの開催という経験を得られたという点ではよかったんやけどね。でも、今回のツアーオブ広西は中央政府主導の北京とちがって、だいぶローカルな体制でやってるし、民間主導やからね。かなり自由なレースやで」

お?中央政府批判か?大丈夫か?

ま、ツアーオブ北京は観客も、沿道じゃなくて遠いところから眺めるだけの観戦形式で、しかも北京のひどい大気汚染の中での開催やったからね。選手も観客もそら文句だらけよ。

でもツアーオブ広西は違う。中国の雄大な自然が広がる地方でのレース。空気は綺麗。そして何より沿道に観客が多く、盛り上がってた。某政党と地方役人によって動員がかけられただけかもしれんけど。でもま、北京より100倍マシ。

 

From CyclingTips‏ Twitter

 

ワンダスポーツは今回のレースを通して、中国には多数の自転車ファンがいること、サイクリング業界のことについてもっと知りたいと思う人間がいることを学んだと言うてる。そして、中国はもっとロードレースの後押しをするべきやと。

CEO、 Yang Davidは続けてこう言う。

 

“We have already developed badminton, table tennis, basketball. Cycling is such an exciting sport but it is under-appreciated,”

訳「ワシらはすでにバドミントン、卓球、バスケと成功させてきた。自転車はめっちゃおもろいスポーツやけど、まだ過小評価されてる。

そして、

 

“I think that if the stars come here more often, it helps. Think about it, Cristiano Ronaldo is busy, but he finds time to come to China, so why not cycling? Kobe Bryant comes too. It’s business and this is a huge market. If you don’t come here, then you’ll never develop the fans.”

訳「ワシが思うに、自転車業界のスターはもっと中国に来てくたらええんや。だって、サッカーのクリスティアーノ・ロナウドも忙しいけど、中国きてくれるやん。せやったら自転車でも同じやん?NBAのコービー・ブライアントも来てくれるやん?それがビジネスっちゅーもんやし、しかも中国は超巨大市場やで。もし自転車のスターが来てくれへんかったら、そんなんファンも絶対増えへんよ」

これはまさにその通りやね。

(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)

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