ツールのJumbo-Vismaはドーフィネと違う戦略?
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ツール・ド・フランスが始まり第5ステージまで終わった。ここまで見ていると、ドーフィネと同じ光景が見られている。すなわち、Jumbo-Vismaの圧倒的チーム力とプリモシュ・ログリッチ(Primož Roglič)の強さである。
だが、同じように見える光景でも、ドーフィネのときのJumbo-Vismaとツール・ド・フランスのJumbo-Vismaでは何かが異なる気がする。
Jumbo-Vismaはドーフィネとツールでの作戦が違う?デュムラン(大)の動きがポイントか
そんな違和感の正体は、ドーフィネとツールとの戦い方の違い。トレインの組み方の違いであろう。
Jumbo-Vismaがドーフィネで見せた圧倒的チーム力・支配力は、エースだったログリッチ以外の選手(それがベネットであろうとデュムラン(大)であろうと)が交代で先頭にたち、高速で山岳トレインを形成することにあった。
つまり、ログリッチ以外の全員がトレイン要員。
しかし、このツールでは見ている限りデュムラン(大)はさほど積極的にトレインに加わっていないように思われる。調子があがりきっていないというのもあるかもしれないが、第5ステージを終えて普通に総合6位であるので、かなり復調していると見ることもできる。
そんなデュムラン(大)がツールでは山岳トレインの先頭に立っていない。ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)、セプ・クス(Sepp Kuss)らが中心である。もちろん平地ではトニー・マルティン(Tony Martin)ら。
明らかにデュムラン(大)を温存しているように感じられる。
これは、ツール前にチームから「今年のツールはトリプルエース体制(トライデント:三叉槍)や!」と公表されていたが、いちおうはその通りということだろうか。そのうちの1人ステフェン・クラウスヴァイク(Steven Kruijswijk)が負傷でツールを欠場しているが。
Jumbo-Vismaとしては、いけるところまでログリッチで行き、もしログリッチが落ちれば、それまで目立たなかったデュムラン(大)が一気に攻勢に出るという計画になっているのかもしれない。
昨日も書いたが、どうもデュムラン(大)の存在が不気味である。