ビアンキから新型Specialissima(スペシャリッシマ)登場!
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ビアンキ(Bianchi)から生まれ変わった新型Specialissimaが登場した。おそらく、来年から現ワールドツアーチームのミッチェルトン・スコットが使うであろう軽量オールラウンダ―バイクである。
ライバル他社はすでに、スペシャライズド(Specialized)が新型ターマック(Tarmac)SL7を、スコットがアディクトRC(Addict RC)を、トレック(Trek)がエモンダ(Emonda) SLR、そしてウィリエール(Wilier)がゼロ(Zero) SLRを発表している。
そんなライバルたちに負けじと、来年からバイクを供給するチームが変わることに合わせて(?)、ついにビアンキも新型バイクを投入となった。
目次
2021年モデル新Specialissimaの概要:現代的オールラウンダーバイクへ刷新
軽量性とカウンターベイル技術の継承
ビアンキにはフラッグシップモデルの軽量バイクとして現行のSpecialissimaが存在しているにも関わらず、今のユンボ・ヴィズマ(Jumbo-Visma)を見ていてもわかるが、レースシーンではOltre XR4がずっと使われてきた。
おそらく選手らレースの現場からもOltre XR4の評価はかなり良かったのではないか。だが、さすがにずっとメジャーアップデートがなされないままでは、ライバル他社の新バイクと比べると市場への訴求力が弱い。いくら選手から高評価でも、ぶっちゃけ売れなければなんの意味もない。
てっきりOltreの新型が来ると思っていたのだが、まさかのSpecialissimaの新型である。
現行のSpecialissimaも軽量フレームとして存在しているが、新型も軽量フレームとしての性格は具備している。サイズ55でフレーム重量は750gという軽量さ。フォークは370g。
軽量性ゆえに剛性が犠牲になっているわけでもなく、プロ仕様として十分な剛性も確保されているとのこと。
またビアンキが特許を持つ衝撃減衰技術のカウンターベイル(CounterVail:CV)技術も導入されている。これは、剛性を犠牲にすることなく、かつ、重量を大幅に増やすこともなく衝撃の減衰させる技術であり、カーボンというフレーム素材そのものに衝撃吸収作用のある物質を埋め込むものである。
エアロ性能の向上
現行のSpecialissimaは2015年に登場しただけあって、エアロ性能という点はほとんど考慮されていないフレーム設計であった。すなわち伝統的な設計であった。
しかし新型ではライバル他社の新型に負けじと、ついにSpecialissimaにもエアロ性能向上の工夫が導入された。
まず上の画像をみてもらうとわかるように、ケーブル類が完全に内装されるものになった。現行のSpecialissimaは伝統的(?)な外装式である。
ケーブルは完全内装となったが、これはFSAのACRシステムを使って実現している。
またシートクランプの構造にも注目してほしい。現行版が伝統的なシートクランプであるのに対して、新型はフレームに統合された内蔵式(?)のクランプとなっている。これもエアロ性能向上のためである。
ディスブレーキ化
そしてついにディスクブレーキ化を果たした。
昨今のカーボンホイールのトップモデルなどがほぼ軒並みディスクブレーキ前提で設計されていることを考えれば、それに対応せざるを得ないということもあるが、これで間違いなくホイール選択の幅は広がるし、エアロ性能の向上も見込める。
さらには、レースでの厳しい下りでもカーボンホイールでも安心して強いブレーキングが可能となり、安全性や余計なトラブルが減らせる。
その他のスペックや販売時期・価格など
- BBはシマノ式のBB86プレスフィット
- タイヤは28cまで対応
- FSA ACRは電動コンポも紐式コンポもともに使用可能
- カラーバリエーションは3色(黒、チェレステ、緑っぽい紺)。塗装分の80gを軽量化できる黒が来年からチームバイクか?
- トレックのプロジェクトワン(Project One)のような「シグネチャーモデル」のカスタムペイントサービスも導入
- 完成車のコンポは、シマノデュラーエスDi2、アルテグラの紐式、アルテグラDi2、カンパニョーロスーレコEPS、SRAM Red AXS eTapから選択可能(もちろん一番安いのはアルテグラ紐式)
- 販売価格や販売時期などはまだ未発表
詳細は日本代理店からの公式発表待ち。