プロ選手がディスクブレーキで怪我。35針の負傷。アルケア・サムシックのユーゴ・オフステテールの落車負傷について
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アルケア・サムシックの選手、ユーゴ・オフステテール(Hugo Hofstetter)がレース中に落車した際、ディスクブレーキで負傷していたことが明らかになった。
情報源:French pro left with 35 stitches in ear after contact with disc brake
À quand des caches pour les disques @UCI_cycling Ça m’aurait évité 35 points de suture à l’oreille ? pic.twitter.com/A58nJYEb02
— Hugo Hofstetter (@hugohofstetter) April 10, 2022
ユーゴ・オフステテールが出場していたのは先日まで開催されていたフランスのステージレースのシルキュイ・シクリスト・サルト。
その第4ステージの激しい落車で彼は35針を縫う怪我を耳などに負ったようだ。
その落車ではディスクブレーキと彼の頭部が接触。
このブログを始めてからすぐにちょうどディスクブレーキがプロトンで初めて使われ出して、Tトム・ボーネンがディスクブレーキロードバイクでUCIレース史上初の勝利を挙げたりもしていた。その当時はディスクブレーキの安全性について世界中で喧々諤々の安全論争が繰り広げられていた。
ある人間は危険だと主張し、別の人間はYoutubeで回転しているディスクブレーキローターを素手で止めて安全だと反論する動画を投稿するなど賛否が自転車界を席巻した。
ただそれも今となっては懐かしい思ひ出。
今やすっかりディスクブレーキは当たり前。むしろリムブレーキがガチの山岳ステージなどの特殊な状況以外ではプロの世界から消えようとしている。また一般向けのロードバイク市場でもそれなりの価格から上の価格帯は基本的にはディスクブレーキばかりになっている。
そんなディスクブレーキが主流の時代に、その安全性に懸念を示すような形となった今回のこの落車だが、フロントリングもむき出しで、ディスクブレーキローターよりもずっと鋭利なのだから、単に落車したときの場所が悪かったとも考えられる。フロントリングでぐっさりやられるほうがひどい怪我になると思うがどうだろう。
だがフロントリングでそうなったというのもあまり聞かない。ゼロではないだろうが。また、ディスクブレーキが当たり前になった今のプロトンでもディスクブレーキが原因で怪我をしたというのもあまり聞かない。
結局のところ落車で転倒したときの状況次第ということになるだろう。運が悪ければ衝突でホイールのスポークが折れて、それが体に刺さるということもあるかもしれない。いや知らんけど。
ただ、今回のこの報告を確率的に例外だと言うだけで終わるのではなく、落車時の状況・場面、負傷箇所のデータを膨大に集めて分析すればどういう落車でどこを怪我することが多いかは統計的にわかると思うので、そのデータを活かせるようになればと思う。ディスクブレーキローターの大きさ、設置場所、形状に工夫をこらし、さらなる安全性の進化が可能となるかもしれない。そういった進化は大歓迎。
まぁどちらにしろ、今回の落車負傷だけでディスクブレーキの普及というトレンドは変わらないだろう。
上の本人の画像のように、ディスクブレーキうんぬんは置いておいてもやはりヘルメットの大切さはよくわかる。
ディスクブレーキの危険性に関して、時々、フロントのチェーンリングの方が怖そうじゃんという意見を聞きますが、特に危険性の高い、高速域での落車は、高速故に、フロントはアウターを使ってる、すなわち接触の危険性が高いとげとげ部分は、チェーンに覆われているとも考えられるため、ディスクブレーキの薄いローターのエッジよりは、危険性が低いようにも思えます。
たしかにチェーンの存在をすっかり忘れていたブヒね。
しかも高速ならアウターにかかっているのは、なるほどと納得。
落車の衝撃でチェーンがはずれてまさにそこにドンピシャで顔をぶつけるとか、よほど不運じゃないとアウターでの怪我はなさそうブヒね。