パリ~ルーベでシマノデュラエースホイールが大破。ファン・アーアルトとラポルトの後輪ホイールが壊れた件について
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先日の地獄、パリ~ルーベでユンボ・ヴィズマのワウト・ファン・アールトとクリストフ・ラポルトの後輪がぶっ壊れた。使っていたホイールはシマノのデュラエースR9100ホイール。現行のR9200よりも1世代前のホイールとなる。
今回はそのときユンボ・ヴィズマが使っていたホイールとタイヤについてのネタだ。
まずはデュラエースR9100ホイールが壊れた動画をどうぞ。
目次
パリ~ルーベでシマノのデュラエースR9100ホイールが破壊される動画
ツイッターでのほうでもツイートしたが、ラポルトのホイールがクシャクシャの状態になったときの動画を再び見てもらいたい。
昨夜のパリ~ルーベでクリストフ・ラポルト(Christophe Laporte)のホイールがぶっ壊れた場面#ロードバイク #ロードレース #フランス #パリ#地獄 #自転車 #スポーツ #ParisRoubaixFemmes #ParisRoubaix https://t.co/G7p12EsSeF
— ワイアードの豚@ロードバイク (@BikeNewsMag) April 18, 2022
またファン・アールトもアランべール(アーレンベルグ)で後輪のホイールが同様にぶっ壊れた。そのときの動画がこちら。
The unseen footage of @WoutvanAert‘s bike change on the Wallers cobbles. Wheel folded double.
— Vincent Van Genechten (@VVGenechten2) April 19, 2022
Speedy work from @TimoRoosen, I have to say 🔥#ParisRoubaix @sportwereld_be pic.twitter.com/2bQKzVc4bW
ユンボ・ヴィズマが使っていたタイヤについて
ユンボ・ヴィズマが当日に使っていたのは、R9100系デュラエースのコンポとホイール。そしてタイヤはヴィットリアのコルサ(Vittoria Corsa)。しかし通常のコルサではなく、昨年に買収したオランダのハンドメイドチューブラータイヤブランドのA. Dugast(アンドレ・ドゥギャス)のケーシング技術を搭載したものだったようだ。その30mm版チューブラータイヤを使っていた。
情報源:What’s going on with Shimano’s wheels? Two carbon Dura-Ace wheels fold in half at Paris Roubaix
たしかにこの情報源記事中の写真ではA.Dugastの文字とその横に30という数字が見える。
この買収については過去に紹介した。下の記事がそれだ。
関連過去記事:【タイヤ業界M&A】VittoriaがA. Dugastを買収
なぜユンボはR9100系デュラエースホイールだったのか?
ここで疑問になるのが、なぜユンボ・ヴィズマは11速時代の旧型デュラエースホイールを使っていたのかという点。
理由として会場でレース前にメディア関係者から言われていたのが、現行の(最新)R9200デュラエースを使う場合にチェーン落ちが頻発しているという理由だ。
この症例についてはすでにいろんなところで紹介・報道されているので、検索してみて欲しい。旧式コンポと組み合わせたなど特定の場合だけに起きるのかなどは不明。
ただR9200ホイールは現行の12速専用なので、コンポで11速ならばホイールでR9200は使えない。だからR9100だった。ただそれだけの理由だったかもしれない。
ではなぜ11速なのか?
枯れた技術への信頼性ということかもしれない。あとはシマノのR9200デュラの供給がまだ不十分で、コンポを一部をR9100系とミックスせざるをえないとか?
だからといって旧式と最新式のミックスというのは上述のチェーン落ちの症例も含めて、いろいろ面倒が起こる可能性があるため、そんな中途半端な状態になるよりは旧式で揃えたほうが信頼性が高いと判断したのかも。メカニックも慣れたものを扱うほうが楽だろう。
なぜホイールが壊れたのか
ホイールが壊れた理由はおそらく先にパンクしていたからだろう。そのため衝撃吸収性が著しく低下して、ホイールに直接石畳の衝撃が加わった。しかもプロの速度での衝撃が加わることになった。それでカーボンホイールの限界を超えたのだろう。
アルミホイールだったならばもっと耐えられたかもしれないが、まぁいまどきのパル~ルーベですらそれなりのリムハイトのカーボンホイールばかりなので、いまさらプロがアルミホイールをチョイスするというのもね・・・