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今世界を賑わすニュースといえば、ユンボ・ヴィズマとスーダル・クイックステップの合併話。どうやら今日までに重要な事項がいろいろ明らかになるかもしれないらしいが。
その合併話のついて、スーダル・クイックステップボス、パトリック・ルフェーブル(Patrick Lefevere)がベルギーメディアのHet Nieuwsbladに対して語ったことを紹介する。
情報源:Lefevere says ‘Jumbo-QuickStep’ merger now uncertain due to Amazon
ルフェーブルは合併の中心人物の1人だと思われているようだが、彼が明らかにしたことによるともはや彼はそうではなかったようだ。合併話はルフェーブルの権限を超えた、1つ上の次元で話が進んでいたとのこと。
スーダル・クイックステップについての権限でいうと、その運営会社の大株主は、その80%の株を保有するチェコ系アメリカ人投資家Zdeněk Bakala。パトリック・ルフェーブルは残りの少数の株式を保有するにすぎない。
そのZdeněk Bakalaが今年のツール・ド・フランス前にユンボ・ヴィズマの監査委員を務める人物で、オランダの億万長者であるRobert van der Wallenと会談した。その時点で合併どうこうの話になったのかは不明だが、少なくとも間接的にはそれがそもそもの事の始まりだったようだ。
そして今回ルフェーブルは、「スーダル・クイックステップ内部にチーム運営について不満の声があった」と明らかにする。しかしその不満の声の主や内容については明らかにしていない。
とはいうものの、このブログで以前紹介した次の記事、
をふまえると、不満の声の主というのはレムコ・エヴェネプール(Remco Evenepoel)の父親だと考えることも可能だ。
実際にそのレムコ父は、スーダル・クイックステップの大株主Zdeněk Bakalaと会談を持ったとのこと。このように選手の代理人・家族がチームの実質的な最高権力者と直接話し合うのは、ルフェーブル曰く「ほぼありえない」。
これが事実ならば、レムコ・エヴェネプール側の影響力というものは現場のボスであるパトリック・ルフェーブルを超えていることとなる。会社でいえばエース社員が課長・部長さらには取締役をも飛び越え、直接社長と会社経営についてやりとりできるだけの権力を持っていることとなる。ベンチャー企業ならばともかく、大企業に務めている人からすれば絶対にありえないことだろう。
そしてZdeněk Bakalaはレムコ父と話をしたあと、再びユンボ・ヴィズマのえらいさん上で登場したRobert van der Wallenと会談をする。そのときはパトリック・ルフェーブルも同席した。そしてそこに突然現れたのがユンボ・ヴィズマのCEOのリチャード・プラッヘ(Richar Plugge)だ。
その会談後ルフェーブルはスポンサーのSoudal社とQuick-Step社を相手に、そしてプラッヘはJumbo社を相手に話し合い。そのときにはすでに合併に向けた意向を記した文書が作られていたようだ。
合併の基本方針としてはパトリック・ルフェーブルはスーダル・クイックステップ運営会社の株をすべて売却すること、そして合併後の新チームを運営する会社の株は、Richard Plugge、Robert van der Wallen、Zdeněk Bakalaの3人で分け合うこととする、などの点が決まっていたようだ。
しかし、そこに出現したのが「Amazonがユンボの新スポンサーか?」で書いたようにGAFAの一角を占める巨大企業Amazonだ。
ルフェーブルは、「もしAmazonが本当にスポンサーになるならば新チームの権利関係の合意の前提が崩れてしまうかもしれない」と話す。特にAmazonがタイトルスポンサーまたはそれに準ずるような地位を得れば大きな影響が及ぶことになるだろう。この点、ルフェーブル曰く「Amazonが合併についてのゲームチェンジャーになるかも」。
さて様々な憶測が飛び交う今回の合併話だが、ルフェーブルは「今後数日でいろいろなことが動くだろう」という趣旨のコメントを述べている。