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来年の2025ジロ・デ・イタリアの公式プレゼンテーションは11月12日に開催される予定だったが、なんと延期されることとなった。次の発表を見てほしい。
The presentation of the 2025 Giro d'Italia and Giro d'Italia Women has been postponed to a date yet to be determined.
— Giro d'Italia (@giroditalia) October 31, 2024
We will update you regarding the new date as soon as possible 🔜#GirodItalia #GirodItaliaWomen pic.twitter.com/XfgJxqs64L
現時点で新しい日程は不明。
一方でイタリアメディアによると、延期の理由は女子レースではなく男子レースにあるようだ。
情報源:Giro d’Italia postpones 2025 route presentation as Albanian start appears in doubt
来年のジロ・デ・イタリアの男子レースはバルカン半島のアルバニアからのスタートと決まっていた。
ところがそれがイタリアとアルバニアと間の政治事情によって雲行きが怪しくなってしまったようだ。
このような事態に陥った原因はイタリアメディアの報道によると、移民問題についての政治的事情の変化らしい。
もともと1990年代初頭以来アルバニアからイタリアへの移民が大幅に増加していた。しかしイタリアでは移民が増えることによる社会問題は当然発生していて、昨年イタリア政府はアルバニア政府との間で移民を強制送還したり、アルバニアにとどまらせようとする取引を締結。そしてイタリアの負担でアルバニアに収容施設を建設し、その運用がすでに始まっていた。
NHK:伊 国外に移民などの一時的な収容施設建設 人権団体は懸念の声
TBS:イタリア 不法移民対策 アルバニアに建設した一時収容施設の運用開始
ただしこのアルバニアからの移民はアルバニアにれば生命の危険があるという理由を持つ亡命者という側面もあり、EU裁判所とイタリアの裁判所がこのような亡命者の移動を妨げるような施設や政策は許されないし、迅速に移民の手続きをすべきとの判決を下していたようだ。これはイタリアのGiorgia Meloni首相による移民制限政策の倒壊を意味する。
またイタリアのTV局RAIは、イタリアのメディアが上述のような移民抑制の失敗についてアルバニアを批判するような報道をしていたことに腹を立て、ジロ・デ・イタリア開催を破棄しようとしている可能性を示唆している。
アルバニア政府は自国でジロを開催するために700万ユーロ(約12億円)をジロ側に支払ったとされるが、それがご破産となってしまうかもしれない。その場合は支払ったそのお金はどうなるのだろうか。
ただジロ主催者側は、今回の延期はあくまで技術的なものが原因であり上述のような政治的問題があるわけではないと主張している。
なお海外メディアではすでにアルバニアスタートが消滅した場合の代替案として、ジロでおなじみのシチリアからのスタートが描かれている。