Enter your email address below and subscribe to our newsletter

例のカーボンホイールブレーキ熱実験について、Boyd、Enve、Mavicが反論!結局カーボンホイールは安全なのか?

Share your love

数日前に、カーボンホイールとブレーキによる摩擦熱問題に関して、カーボンホイールの高熱への耐久性はどれくらいか?という実験の結果を紹介した。

 

https://bikenewsmag.com/2017/12/11/howmanydegrees-carbonwheels-withstand/

 

この記事ね。

 

で、その実験に使われたカーボンホイールのメーカーのうち、Boyd、Enve、Mavicがその実験結果に対して反論・異論を発表した。そこで各社の言い分を簡単にまとめてご紹介やで。

 

情報源:ENVE, Mavic & Boyd respond to Alto Cycling’s carbon rim brake test




 

(1) Boyd、Enve、Mavic社からの反論・異論の概要

 

カーボンホイールとブレーキの摩擦熱

 

①Boyd社の見解

 

Boyd社の見解

 

1つ目は下記Enve、Mavic社と同じ見解で、実験条件と実際のライドにおける使用条件が違いすぎるやろと。大事なのは実際のライドでの安全性であって、あり得ない条件を机上で仮定したような空虚な条件での実験になんの意味があるねんと。それに、実際のライドに近い条件で実験しなおしてみたら、全然違う結果になったやん!どうしてくれんのこれ!みたいなことも言うてる。

 

2つ目も、Enve、Mavic社とだいたい同じ見解。「熱を出さないリムなんて簡単に作れるでと。めっちゃ滑るリムにしたらええだけやん?と。でもブレーキきかへんけどなHAHAHA!」と。しっかりとブレーキが効くリムはどうしても熱を大きく生み出す。でも、しっかりブレーキ効くんやからすぐ減速できるやんと。単純に「熱が何度まで」耐えられるかという1つの指標に基づくデータなんて意味なくて、大事なのは「ブレーキの効きやすさと熱との関係」ちゃうのと?いう言うてるわけ。

 

乱暴に言えば、熱の耐久度調べるだけなら、燃え盛る炎の中とかにカーボンホイールをぶちこんで何℃になったらダメになるか調べるという方法でもええやんとなるしね。そんな実験とデータに意味あんのか?ということになるね。

 

 

 

②Enveの見解

 

Enve社はおよそ3つの観点から反論を唱える。

 

1つ目はそもそも最新の同社カーボンホイールのリムは、過去のものより30%も制動力がアップしとる。過去の製品より30%楽に止まれるってことやな。それやのに、それ以上の不要な力を加えてるかもしれへん実験なんて意味ないやろということ。

 

2つ目は、ブレーキパッドの質の問題。Enveはブレーキパッドにかなり力を入れて開発・研究を続けてる。同社の製品にはそれ専用のブレーキパッドを使うことが前提。リムの素材・表面処理などに合わせて、パッドを変えるのが大事やというわけ。せやなのに、実験ではどんなパッドを使ってたのか、そしてそのパッドの状態がどうだったのか全く不明。せやから、実験結果は信頼性ないやろと。パッドが変わればデータも変わる。

 

3つ目は、実際の使用環境と実験での環境がもう違いすぎるやろと。これは上①のBoyd社の見解と同じこと言うてるわけやね。それにEnveはもっと複雑な環境・条件を設定して、もっと多種多少な実験を繰り返し、データを集めそして開発に生かしてると。大事なのは実際のライドにおける質であって、ただの実験室内の極端にあり得ない条件下での実験データなんて意味ないやろと。

 

 

 

③Mavicの見解

 

Mavic社もだいたいEnveの主張と同じく、ブレーキパッドの質・状態について疑義を入れてる。うちの製品にあったパッド使ってへんやろと。そんなんおかしいやろと。パッドが変わればデータも変わる。

 

次にこれもEnveの主張に似てるけど、ブレーキ効率という観点からの異論をはさんでる。ブレーキ効率ってのはようするにどれだけ弱い力で簡単に止まれるかみたいなもんやね。で、ブレーキ効率が高ければ、簡単にスピード落とせる。だったら、そもそも高速でブレーキかけ続ける状況なんてそもそも起こらへんというわけ。

 

さらに、例の実験は1200Wで固定してホイールを回し続けてるんやけど、1200Wで回す場合に特に高性能なカーボンホイールにおいて、各社製品ごとに出る速度にバラつきがかなりあると指摘してる。当然速度があがればあがるほど止まるためのエネルギーは大きくなる。速さの代償みたいなもんやね。でも、あの実験では1200Wという設定だけで、「速度が同じかどうか」は示されてないと。まぁそもそも1200Wで回し続けるとか普通の人間じゃありえへんわけやけど。

 

また実験を行ったAlto Cycling社による同社のホイールについての実験結果にも疑問を呈してる。同社は自身の同じホイールで連続して2回実験を行った。あの実験動画でのPhase1とPhase2。で、ちょっと実験条件は違う(Phase1:7lb →Phase2:9lb)んやけど、同じホイールなのにかなり異なったデータになった。Mavicはそれについて「いやそんなんありえへんやろ。なんで同じホイールでそんな違う結果になるねん」と。

 

そして、実験では赤外線による温度測定を行っているわけやけど、この測定方法がそもそもアカンと。赤外線センサーによる温度測定はびっくりするぐらい不正確で信頼性がない測定方法やでと。

 

ま、その他これら3社の主張とかAlto Cycling側の言い分とかいろいろ書いてあるから読んどいて、けっこう長い記事やけど。




 

(2) なぜカーボンホイール業界には安全に関する標準的統一基準がないのか?

 

現在、カーボンホイールメーカー全てが採用する統一的安全基準というのは存在せーへんし、メーカーが協力しあってそういった基準を作ろうとする機運もない。なぜか?

 

答えは簡単。マネーよ、マネー。綺麗な言い方したらビジネスよ。

 

これについては、Enve社の見解が書いてある。内容は次のような感じ。

 

どこのメーカー・ブランドも自社のカーボンホイール開発・研究に多額の資金を費やしてる。どこもかしこも「やっぱりウチのカーボンホイールがNo.1!」とアピールしまくってる。

 

そんな中、業界統一安全基準なんて作ったら、アピールポイントが減ってしまうわけ。競合他社との差別化が困難になる。また、そういった統一基準がないからこそ、自社製品のユーザーに対して「うちは安全を保証制度としてこんなのがありますよー」とか「無償交換に応じるよー」とか、アフターサービスが充実してるアピールもでき、ユーザーを囲い込めるわけ。

 

それに各メーカーが集まって業界基準を作ろうとしたら、各メーカーが持ってる技術情報をある程度開示しあう必要もある。そうなると、「なんで多額の資金を使って開発した情報を、敵に渡さなアカンねん」となる。

 

カーボンホイールメーカー各社「アホらし、やってれらへんわ」

 

みたいなのが実情やとEnveが言うてる。

 

 

 

(3)結局、カーボンホイールはブレーキ摩擦熱に対して安全なのか?

 

Boyd、Enve、Mavicの3社ともに「安全やで!」と言うてる。

 

ま、そらそうやろね……

 

さて、上述のように情報源記事には他にもいろいろカーボンホイールについての情報が書いてあるから、興味あれば読んでみ。長いけど。


[Wiggle]

 

(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)

[google adsense]


[wiggle]



Împărtășește-ți dragostea

Warning: Undefined array key "path" in /home/miyamaworks/bikenewsmag.com/public_html/wp-content/themes/blocksy/inc/helpers/html.php on line 6
piginwired
piginwired
Articole: 7136

Lasă un răspuns

Adresa ta de email nu va fi publicată. Câmpurile obligatorii sunt marcate cu *

Acest site folosește Akismet pentru a reduce spamul. Află cum sunt procesate datele comentariilor tale.

Stay informed and not overwhelmed, subscribe now!