【UCI改革】2019から始まるロードレース&プロチームのシステム変更点
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これまでもこのブログでは、過去に2019年度から始まるUCIによるロードレースとプロチームのシステムについての改革をネタにしてきた。
たとえばこんなの。
今回は2019年度から段階的に始まっていくそれらの改革のちょっとしたおさらい&まとめ記事やで。
情報源:UCI reforms to be phased in through 2019
目次
(1) ランキング制度の変更
🗞BMX Racing: 2018 in figures 👇
— UCI BMX Supercross (@UCI_BMX_SX) 2018年12月20日
🔗https://t.co/69Z9661Vmq pic.twitter.com/BHf2oaNSk1
まず、これまでのUCI World Tourランキングが消滅して、World Rankingというのができあがる。
ただ、過去記事でも書いたようにガラっとランキング制度が変わるというよりは、今までは違う名前ランキング(しかも似た名前)なのに被ってた情報がいろいろあって混乱しがちだったから、それらを綺麗に1つにまとめて整理するという感じや。
いわば各ランキングの交通整理みたいなもん。
(2) UCI Classicシリーズの新設
As 2018 comes to a close, we take a look back at some of the best fan shots 📷 of the 2018 UCI Women's WorldTour @UCI_WWT
— UCI (@UCI_cycling) 2018年12月22日
Which one is your favorite? 🥇#UCIWWT pic.twitter.com/I4hedtpT14
①UCI Classicシリーズ
おそらく一番大きな変更点がこれ。UCI Classicシリーズという年間レースプログラムの創設や。
このシリーズの中に、これまでのワールドツアーが含まれることになる。
このシリーズは、年間38個(185日分に相当)のレースによって構成される予定や。予定というのは、最終的にいくつのレースが含まれるかはまだ未確定やから。
グランツールはもちろん、モニュメント(5大ワンデイクラシックレース)も含めた20個のワンデイレースもこのシリーズに含まれる。
②Proシリーズなど
同時に、これまでの通称「HCレース」はなくなる。それに代わってProSeries(プロシリーズ)というのが創設される。このシリーズは、これまでのカテゴリーのうち、HC、2.1そして1.1という3つのカテゴリーのレースが内包される。
また、同時にプロコンチネンタルチームという名称もなくなり、ProTeams(プロチーム)という名称に変わる。日本語のカタカナ語としては使い分けがめんどくさなるわ。「プロチーム」が旧来のプロコンを指すのか、プロのチームを指すのか使い分けが必要になってくる。どうしよか。いちいち毎回「こっちの意味やで」と断るのものめんどくさいな。
一方で、それより下位のレース群であるContinental Circuits(コンチネンタルサーキット)は、オセアニア、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ大陸でもそのまま維持されるもよう。
(3)プロチームシステムの変更。チーム最少人数の底上げなど。
#ThrowbackThursday
— UCI (@UCI_cycling) 2018年12月20日
Eddy Merckx in the Muur des Flandres 🇧🇪back in 1974 ✌️ pic.twitter.com/Lz6GhqEjDU
①各チーム最少人数の拡張
ワールドツアーチームにおいては、これまでは所有できる選手数が1チームで最低23人以上という決まりやったんやけど、これが今回の改革によって27人以上へと引き上げられる。
これは今よりも多くの選手が雇われるということやから、選手にとっては朗報。
しかし、今年もそうだったように、ビッグレースであろうとなかろうと1つのレースで出走できるチームのメンバーが減少させられたから、チーム内で走りたいレースを走れるかどうかの競争は激しくなると考えられる。
なおワールドツアーチームの1つが所有できる選手の最大は30人までという決まり。
一方、これまでプロコンチネンタルチームと呼ばれ今後はProTeamsという名称になるチームについては、最少が20人、最大で30人まで。コンチネンタルレベルのチームについては、最少が10人で最大が16人までとなる予定。
②ワールドツアーチームの数
ワールドツアーチームの数は今年は18チーム。しかしこれを減らそうぜという動きがUCIにあったんやけど、その案は最終的になかったことにされて、来年からも18チームのまま。ひとまずは。
2020年以後にまた減らそうぜキャンペーンが開催されて、UCIの議題になるかもね。
③グランツールなどのワイルドカード枠の選出決定
まずグランツールについて。
グランツールでは、これまでプロコンチネンタルチーム(今後は上述のようにProTeams)がワイルドカード枠で招待されてきたけど、その枠選定の基準が少し変わる。
まず前年度のUCIランキングで1位と2位のProTeamsが自動的に参加する権利を得られる。主催者側は必ずオファーを出さなあかん。
しかし、チームはこれを辞退することも可能。その場合に主催者は、それら2チーム以外のチームを本来のワイルドカード枠として任意に選出可能。つまり、主催者側のチーム選出の権利が若干制限されるというわけやね。
次にUCI Classicシリーズについて。
UCI Classicシリーズには常時21~25個のチームが参戦することになる。このうち18チームがワールドツアーチームやから、残り3~7個のチームがそれら以外のレベルのチームとなる。つまりProTeamsやコンチネンタルチーム。
ただし、その中で比較的新しいレースには、ワールドツアーチームでも参加の義務はない。
また、ProTeamsはランキング上位3チームが自動的に招待される。主催者側がそれに加えて最大で4チームまでワイルドカード枠で招待可能。ワイルドカード枠チームを絶対に招待せなあかんというわけではないけどね。
④1レースの出走人数。プロトンのサイズ。
昨今は選手の安全確保という名目で、プロトンのサイズが縮小されつつある。
おおざっぱにいうと、グランツールはそれまでの9人から8人へ。それら以外のレースでは基本的に8人から7人となった。
で、2019年以降もこの点については変わらずにそのまま。グランツールがいきなり6人制になったりはしない。それは今後の検討課題ということで。