チューブラータイヤが消滅か。Schwalbeがチューブラー製造を終了へ

情報源：Schwalbe to cease production of all tubular tyres

ロードバイクのタイヤといえば、アマチュアが普通に使うのはクリンチャー。チューブレスも増えつつあるけど、まだまだクリンチャーが主流なのが現実やと思う。


一方でプロの世界では同じくチューブレスが増えつつあるようやけど、まだまだチューブラーが主流。理由はいろいろある。性能だけならもはや今の時代はクリンチャーやチューブレスのほうが上とされるけど、レースではホイール交換の利便性やホイールとの相性も問題やからね。

そんな中、ドイツが誇る超有名かつ巨大タイヤメーカーSchwalbeが、なんとチューブラータイヤの製造をやめて、チューブレスタイヤに注力することになりそうとの情報が入ってきた。

海外の大手自転車メディアBikeradarの取材に対して、SchwalbeのブランドマネージャーNathan Forbesが語ったらしい。同時に、Nathanは、今後はスポンサーするチームに対して、同社の最新チューブレスタイヤPro Oneを提供するとも語る。

なぜ、Schwalbeはチューブラーの製造をやめるのか？その2つの理由

同社がチューブラー製造をやめようとする理由は2つある。

理由その１、売上と市場規模

sales numbers didn’t warrant the time, effort and headaches involved with producing”

訳「ぶっちゃけチューブラータイヤの売上が、製造の苦労に比べて割に合わないんよ」

ようするにチューブラータイヤは売れてないので、採算が合わないと。企業側からするとコスパが悪い。経営的にも合理性がないということ。

“almost all of the [tubular] tyres we were moving were to sponsored athletes — people that have their own mechanics — not people that actually ride their bikes and buy their own tyres”.

訳「ワシらのほぼ全てのチューブラータイヤは、ワシらがスポンサーしてる選手向けなんよ。つまり専属メカニックがいるってことやけど、逆にいえば自分で乗るバイクを自由に選べへんし、好きなタイヤを使えるわけちゃう」

Schwalbe社のチューブラーはほとんどプロチーム向けってことやね。ようするに販売規模がそもそも小さい。一般向けとしては大々的に販売しようとしてないんやね。

そんで、プロ選手は使う機材についてはどうせスポンサーのいいなりになるしかないんやから、それやったらもうチューブラーは作らんでもええやろと。そういうことやね。

理由その2、チューブレスタイヤの性能の進化

2つ目の理由が、チューブレスタイヤの進化。上述のようにハイエンドモデルならば、チューブラータイヤの性能を余裕で上回るクリンチャーやチューブレスが普通に登場する時代になった。

Nathan Forbesはこう言う。

“for 99 percent of the riders… it’s a better product with less mess and fuss on their side [than tubulars]”.

訳「99%のロードバイク乗りにとって、チューブレスタイヤってのは、チューブラーと比べていろいろ余計な心配をしなくてもいい優れた製品なんよ」

そして、プロチームをスポンサーする他の有名タイヤメーカーについても「他社ももうちょっと時間かかるやろうけど、そのうちチューブラーから撤退すると思うで。でもまぁ割と早い段階でプロトンはチューブレスだらけになると思うけどね」と推測する。

今回のSchwalbe社の動きは、チューブラー愛好者にとっては気になることやと思う。特にチューブラー使ってる人ってのはだいたいカーボンホイールを使ってて、最高の相棒として生活を共にしてるはずやろうし。もしチューブラータイヤが市場から消滅してしまうとしたら、カーボンホイールそのものの買い替えも視野に入ってくるわけで。

チューブラータイヤに未来はあるのか？

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