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ドーピング騒動に事欠かないスポーツとしても有名な自転車ロードレース。今のプロトンはかなりキレイになったが、1990年代~2000年初頭あたりまではひどかった。もちろん、ランス・アームストロングのせいでもある。
そのドーピングの蔓延がまだ続いていたと思われる2006年、スペインの国家警察によって国際的なドーピング摘発作戦が実行に移された。それが、オペラシオン・プエルト(Operación Puerto:以下OP)。
このOP事件の疑惑の中心にいたのはスペイン人の医師Eufemiano Fuentes。ロードレースのレジェンドの1人ヤン・ウルリッヒもこの事件でドーピングが発覚、現役引退のきっかけとなった。後年この医師との関係を認めている。
また、他にもイヴァン・バッソ、テイラー・ハミルトン、ミケーレ・スカルポーニらも同医師との関係を持っていたことを認めている。
さて、そんなOPにより、WADAはその当時に同医師と関係をもち、そしてドーピングに手を染めていた選手ら11人を特定した。10人が♂、1人が♀。
しかし、WADAはそれら選手の名前を公表することはできないとする。それはなぜか?
情報源:WADA unable to release names linked to Puerto
それはずばり、公訴時効が過ぎてしまっているから。OPの捜査は2006年。公訴時効は10年。その10年が過ぎてしまったので刑事裁判に持ち込むことができなくなってしまった。
「その間何をしてたんや、アホか」と思わざるを得ないけど、当時スペインは反ドーピング法施行していなかったので、スペインとしては犯罪に該当しなかった。法的に刑事責任を問う制度がなかったわけやね。なので検察も刑事事件として起訴は不可能。そのまま時間が経ってしまったというわけ。
グダグダやね。
「そんなんWADAが勝手に公表したらええやんけ、警察なんて関係あるか!」とも思う気持ちはわからんでもないけど、法律的に犯罪者ではない(グレーではあるけど)人間を犯罪者として名前公開すると、今度は逆にWADAが名誉棄損とかで訴えられる危険がある。
しかもそれが多いとWADAという組織全体の崩壊につながるわけで。いわば組織防衛のためでもあるやろね。