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トム・デュムランがドーピング対策団体MPCCから脱退。その理由とは?

なぜデュムラン(大)が、アンチドーピング組織MPCCから脱退したか?

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ロードレース業界にはドーピングと闘う大きな組織が2つある。1つは世界アンチドーピング機関こと和田アキ・・・じゃなくてWADA(World Anti-Doping Agency)。

そしてもう1つは選手たちやプロチームが主導して作った組織のMPCC(Mouvement pour un cyclisme crédible,)。

今回そのMPCCからトム・デュムランが脱退することになった。一体なぜなのか?

情報源:TOM DUMOULIN ZEGT LIDMAATSCHAP MPCC OP: “PARIJS-NICE VOND IK EEN FARCE”



デュムラン(大)によるMPCC脱退の理由とは?



デュムラン(大)が情報源記事のメディアに対して語る理由は大きく2つある。1つは、今春のパリ~ニースについて、もう1つは近年いろいろ話題のケトンという物質の摂取について。

①パリ~ニースは茶番



今春のパリ~ニースを覚えているだろうか?すでに新コロ助19が世界中で広まりつつある中、現在のような超パンデミックと化すその寸前・直前で行われた。タイミングとしてはまさにギリギリだったという感じ。

ただ本来なら第8ステージまでの予定だったが、最終日は省略され全7ステージでの開催となった。総合優勝はBora-hansgroheのマキシミリアン・シャフマン(Maximilian Schachmann)。

まずデュムラン(大)はこのパリ~ニースをそもそも開催したことに強い疑念を抱いている。曰く「茶番」だと。

というのも、すでにパリ~ニースのときは新コロ助19はフランスでも発生し、感染の超拡大の危険性は存在していた。それなのにいわば強行的に開催した。そして幸運にもレースでの感染は避けられた。

しかしデュムラン(大)からすればそんなのは結果論にすぎず、「たまたま運が良かった」というだけにすぎない。

MPCCはドーピングと闘うことで選手らの健康を守るもの。それならば、選手らの健康を第1に考え、パリ~ニースの中止を求めるべきなのではなかったのか?

しかしそれもせず、運良く感染者がでなかったから成功。

デュムラン(大)「茶番やんけ。アホくさ」

②ケトン批判は偽善



また近年何かと話題のケトン(過去記事:ツールの裏の主役?2つの薬物ケトンとドーピングのAICAR)については次のように述べる。

“En vervolgens kwamen ze met het verhaal dat het gebruik van ketonen héél gevaarlijk is. Dat vond ik een heel hypocriete opstelling van de MPCC”,



訳「MPCCはケトンを使うのは危険だと立場やから、ケトンを使うワシがそんなMPCCに所属してるのは偽善的やろと思う」

デュムラン(大)が所属するJumbo-Vismaはケトンを使っていることで有名。(過去記事:ケトンを使うJumbo-Vismaはグレーゾーン。アンチドーピング組織のボスが語る。

デュムラン(大)自身がケトンを使うのにケトンに反対する団体に所属してるのはダブルスタンダード(二枚舌)のような感じがする、というわけやね。

実はかつてロットNLジャンボ時代はJumbo-VismaもMPCCに加盟していた。しかし2015年のジロ・デ・イタリアでの騒動を機に脱退している。

その騒動とは同年のジロの前に、ジョージ・ベネットのコルチゾン値が低下し、その健康状態に疑念が生じたこと。実はMPCCのルールでは、コルチゾン値が低下した場合はその基準値(ある程度正常な値)に戻るまではレースから一定期間離れなければならないというものがあった。

MPCCに加盟してたJumbo-Visma(ロットNLジャンボ)はそれ遵守し、ジョージ・ベネットをジロのメンバーから外すことになった。

おそらくこの件でその融通の利かなさ、厳格さに嫌気が差したのだろう。同チームはMPCCから脱退し今に至るというわけ。

以上、これら①と②の2つの理由からデュムラン(大)はMPCC脱退を決めた。





https://bikenewsmag.com/2019/11/27/pro-rider-laurens-de-plus-talks-about-ketones/



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