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カンパニョーロのカーボンホイール SHAMAL CARBON DISC BRAKE

カンパニョーロのシャマルがカーボンホイール化、SHAMAL CARBON DISC BRAKE登場。今後のカンパを占うホイールとなるか。

なぜシャマルのカーボンホイール化は今後のカンパニョーロの未来を占うことになるのか?

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カンパニョーロ(Campagnolo:以下カンパ)の人気といえば、圧倒的コスパの万能・万人向けアルミホイールのZONDA、トップカーボンホイールのBora、そして、アルミホイールの最高峰の1つシャマル(Shamal)シリーズ。

だが今回、現在アルミホイールだったシャマルシリーズからカーボンホイールモデル、SHAMAL CARBON DISC BRAKEが登場した。

これまでシャマルといえば、

・外観のかっこよさ
・雨天時でも制動力を失わないよう独特のリム表面の加工

という2つの特徴をもつシャマル・ミレが一番人気かと思われるが、今回のこのSHAMAL CARBON DISC BRAKEの登場によって、カンパのホイールの人気ランキングが変動する可能性がある?

SHAMAL CARBON DISC BRAKEの概要とスペック


①概要



海外公式サイト:SHAMAL CARBON DISC BRAKE

日本代理店公式サイト:SHAMAL CARBON DB 2WAY シマノ

SHAMAL CARBON DB 2WAY シマノ
 (c)Kawashima Cycle Supply Co.,ltd


Instagramの画像で見てわかる通り、グラベルロードバイクでの使用も狙ってつくられたホイールである。すなわち、いわゆるエンデュランス用途を担うホイールとなる。

そのため、エアロ性能や軽量さがどうこうという小難しい話は公式の紹介ページでもなされていない。公式ページでもはっきりとエンデュランス用に作ったと明言している。

日本公式代理店のぺージには次のように書いてある。

殻を破り、未来を見据えたカンパニョーロ初のエンデュランスホイールは、シャマルの名を受け継ぐ力強さを持っています。

SHAMAL CARBON DBはカンパニョーロがエンデュランス性に特化した初めてのホイールでよりワイドなタイヤにも対応できるインナーリムを採用。サイクリストが最大級の快適性を享受できるようにデザインされています。21mmのインナーリム幅は25、28、30mmのタイヤと完璧にマッチし、変化に富んだグラベルにも適するオールラウンダーです。

2WAY-FITテクノロジー採用でクリンチャーにもチューブレス・タイヤのいずれにも完全な適合性を備え、特許取得済みのMoMagテクノロジーによりブリッジ・コネクターに穴が開くことがなく、軽量化と剛性の向上、リムテープが不要なためメンテナンス性も向上します。



②スペック

詳しいスペックは次のようになっている。

重量1.585 g
タイプロードバイク用
リムハイト35mm 前/40mm 後
クラスC21
タイヤタイプクリンチャー、チューブレス、チューブレスレディ
リム仕上げUDカーボン(未塗装)
リム直径700C-28
利用可能タイヤ幅25mm、28mm、グラベル用の最大65mmまで。
リム外幅28,1mm
スポーク24本のG3組、double-butted round cross-section
ハブBlack aluminium monolithic hub
カップ&コーン方式
Hub edge: 100 mm in the front, 142 mm in the rear- Aluminium axle
対応フリーボディはCampagnolo N3W™、Shimano HG™、Sram XDR™
ニップルaluminium, black, self-locking
体重制限乗り手など含めて全体としての総重量120 kgまで
価格Campagnolo N3W™の場合で、1.475 ドル(約16万円)
日本公式サイトでは、税抜定価 ¥175,000(シマノフリーハブ用)



③今後、カンパのホイールのラインナップはどうなるのか?

新ホイールについては上②のスペック表をみてもらえばそれで終わりなのだが、このSHAMAL CARBON DISC BRAKE登場で個人的に気になるのが、アルミホイールのトップモデルの1つだったシャマル・ミレがどうなるのか、そして業界全体においてアルミホイールが今後どういう位置づけになるのかである。

個人的な予想とすれば、おそらく今後シャマル・ミレはなくなるのではないか?思う。

カーボンだろうがアルミだろうがディスクブレーキ専用にさえしてしまえば、悪天候時のブレーキ能力確保のために特別な処理なんてする手間や様々コストが省ける。工場の生産ラインもよりシンプルになるだろう。

また業界全体としてそもそもフレームがディスクブレーキモデルばかりになりつつある今、そして10万円以上のホイールは全てカーボンホイールばかりになりつつある今、アルミホイールが10万円以上(日本公式価格で17万円!)で、しかもリムブレーキ用というのはあまりにもコスパが悪いというか、ぶっちゃけ魅力がない。

そこで、価格を下げて再び売り出すことも考えられるが、ラインナップの合理化や生産の合理化などを考えると、もはやシャマルシリーズは全てカーボンホイールになるのではないだろうか。

それにより、エアロ性能を追求するトップレーシングモデルのBoraシリーズと、エアロ性能よりも快適さや使いやすさを追求したエンデュランス用の中級モデルとしてのシャマルという区別が可能となる。

あとはヒルクライム用の軽量カーボンホイールが必要となるが、おそらくそこは今後もBoraが担当するか、新シリーズで何か出るか?

さて、今回のSHAMAL CARBON DISC BRAKEによって、これまでも微妙な位置づけだったユーラス(EURUS)がさらに微妙な立ち位置になったように思われる。

現在のカンパホイールの大雑把なラインナップは、下位モデルから書くと、

カムシン(KHAMSIN)

シロッコ(SCIROCCO)

ゾンダ(ZONDA)

ユーラス(EURUS)

シャマル(SHAMAL)

ボーラ(BORA)



最安モデルのカムシンと、「とりあえずホイールを買うならまずはこれ!」という永遠の人気ホイールのゾンダ。この2つの存在意義は揺るがないとして、シロッコとユーラスの存在意義が意味不明である。

シャマルシリーズを全てカーボンにしてしまえば、ボーラとのカーボンホイールの中での区別がわかりやすく整理される。

あとはアルミホイールの中での整理だが、もうカムシンとゾンダだけでいいのではないかとも思える。

ただ、


・アルミホイールの超軽量のヒルクライム用ホイール
・伝統的なスチールバイクに似合うクラシックなホイール


このどちらかの観点でユーラスを再定義すれば、そこに存在価値は見いださせるかもしれない。もちろん10万円以下で。

もはや時代は10万円以上はカーボンでしかもディスクブレーキのみ。10万円以下はアルミでリムとディスクの2つ用意。こういうトレンドである。それにカンパも合わせていくのではないかと思われるが、どうだろう。



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