まだサガンがポイント賞を獲得できる可能性はあるのか?
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今年のツール・ド・フランスもいよいよ佳境。クライマックスに近づいてきた。総合優勝争いも気になるところだが、ポイント賞(マイヨヴェール:緑ジャージ)争いも気になるところ。
そんなポイント賞争いで今年のサガンは近年になく苦戦していて、現在2位である。では残り数日でサガンが逆転優勝できる可能性はあるのか?
目次
現在のポイント賞順位
第16ステージが終わった時点で、次のようなランキングとなっている。
順位 | 選手名 | ゼッケン番号 | 所属チーム名 | Points | P |
---|---|---|---|---|---|
1 | サム・ベネット | 43 | Deceuninck-QuickStep | 269 PTS | – |
2 | ピーター・サガン | 21 | Bora-hansgrohe | 224 PTS | P : 13 |
3 | マテオ・トレンティン | 117 | CCC Team | 212 PTS | – |
4 | ブライアン・コカード | 211 | B&B HOTELS – VITAL CONCEPT P / B KTM | 166 PTS | – |
5 | カレブ・ユアン | 151 | Lotto Soudal | 158 PTS | – |
1位のサム・ベネットと2位のピーター・サガンとの差は269-224=45ポイントである。
残りステージと獲得できるポイント
残りのステージと各ステージで獲得できるポイントを見ていこう。
① 中間スプリントで獲得できるポイント数
まず、中間スプリントでは上位15人に対して、上から順番にポイント数が、
20、17、15、13、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1
と割り当てられる。
② 各ステージのゴール順位ごとに獲得できるポイント数
ステージ | 獲得ポイント(上位15人) |
難易度低:第19、第21ステージ(最終日) | 50、30、20、18、16、14、12、10、8、7、6、5、4、3、2 |
難易度中:なし | 30、25、22、19、17、15、13、11、9、7、6、5、4、3、2 |
難易度高:第17、第18、第20ステージ(個人TT) | 20、17、15、13、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、 1 |
難易度と各ステージの対応についてはたぶんこれで合ってると思う。たぶん。たぶんね。
サガンのポイント賞奪還の可能性は?第18&第19ステージが最大の鍵
以上のことを踏まえたうえで、サガンのマイヨヴェール獲得の可能性を考えると、かなり厳しいと言わざるを得ない。上手く展開が進んだとしてもかなりギリギリの差で届くか届かないかになりそう。
上述のようにサガンは45ポイント差を逆転しなければならない。すなわち、1位のサム・ベネットよりも45ポイント多く余計にポイントを獲得しなければならない。
最も理想的な展開を考えると、まず1位でゴールした場合に最もポイントがもらえる第19&第21ステージを全て優勝すること。
これが第19ステージのコースである。公式設定では平坦という難易度認定となっているが、見てのとおり素人からすればけっこうな山レベルである。
ただプロ選手であるピュアスプリンターたちが大きく遅れるほどの難易度はないと思われるため、平坦扱いとなっているのであろう。また終盤は下り基調のアップダウンであるため、その点から考えてもスプリンターたちの間で大きく差がつくことはないと思われる。
だが、このアップダウンでサガン&Boraがサム・ベネットを追い落とすことができ、サガンが優勝すれば50ポイントを獲得できる。中間スプリントでも1位をとれば最大で70ポイントの獲得が可能。これで一気にサム・ベネットとの差45ポイントを逆転できる。
しかしこの第19ステージではおそらく逃げ集団がかなり大きなものとなるであろう。一方、サガンの逆転マイヨヴェールを狙う、つまりステージ優勝を狙うBoraは完全に集団をコントロールしなければならない。溜まった疲労に加えて、大人数の逃げのスペシャリストたちが形成する逃げ集団を追うという、さらなる重役が課されることになる。
逆にDeceuninck-QuickStepとしては追いかける側であるBoraに任せとけば勝手にゴールまで連れて行ってくれることになる。楽ちんである。
こういったチーム事情の差が、チームの疲弊度の差として現れ、いつぞやのようにBoraの作戦破綻ということになりかねない。
そして実際にサガンがその第19&第21の2つのステージで1位を取ることはかなり確率は低いであろう。
それよりもサム・ベネットが第21ステージで優勝または2位に入り、サガンが4位以下となる可能性のほうがはるかに高い。その場合両ステージで中間スプリントのポイントを稼いでもやはりマイヨヴェール獲得には届かない可能性が高い。
また個人TTの第20ステージでサガンが上位15位に入ることはあり得ない。なぜなら、今年の個人TTコースはこうなっているからだ。
最後の登りがサガンにはきつい。
したがって、第20ステージはサガンもサム・ベネットもポイントゼロで終わる。
仮に第19でBoraの作戦が失敗し、そして第20、第21であまり差をつめることが期待できないと考えれば、今日の第17ステージと明日の第18ステージだが・・・・・・
それぞれのコースプロフィールは次のようになっている。
第17ステージはこれもう無理。サム・ベネットはもちろんサガンも、中間スプリント以外ではポイントゼロで終わる。
次の第18ステージ。第17ステージよりはサガンに若干ポイントを稼ぐ可能性があるように思われる。あくまで第17ステージに比べれば・・・というだけの話だが。
ここでサム・ベネットを蹴落としたいところ。だがそれに失敗すれば、上述のように第19ステージが現実的にはラストチャンスとなる。
もしBoraがサガンを諦めていないのであれば、第18と第19ステージでDeceuninck-QuickStep&サム・ベネットに対して総攻撃を仕掛けてくるであろう。不運な落車事故などを除けばそれしか逆転の可能性はない。
ただ、総合争いやステージ優勝を狙うクライマーたちを擁するチームも派手に動くであろう。そのため、Boraの思惑どおりに事が運ぶ可能性はほぼゼロである。またサガンが最後まで残れるかというとそれもほぼ無理のように思われる。
さて、Bora&サガンはどう動くであろうか、みんなもいろいろ展開を妄想してみよう。
今年のサガンは中間ポイントを取りこぼした(取りに行かなかった?)ことと、例のヘッドバッド降格が仇になったかなぁ?
ところで、ベルナルはリタイヤですって。
Ineosは、区間優勝を狙うしか選択肢が無くなってしまったが、昨日はカラパスが失敗。
簡単に白旗を振るチームではないが、各賞が難しいとなった今、他のチームも区間優勝を狙ってくるからね。。。
やっぱりベルナルはリタイアしたブヒか。なんかそんな気はしてたブヒね。あの遅れ方を見ると・・
しかし、イネオスはそうなると何もできないチームに成り下がってしまうブヒね。まぁ戦略的に仕方ないといえば仕方ないが・・・
サガン、どうでしょうねぇ。ベネットが山岳でがっくり遅れる(最悪タイムアウト)以外はこのままベネットじゃないかと思ってます。
ベルナルDNSは驚きましたが、まぁそもそも昨年が棚ぼた的に転がり込んできたようなものだから…
ゼッケン1番つけるにはまだまだ修行が必要、ということなんでしょう。
結局、ツール前にウイギンスが言ってたことがそのまま当たってしまったブヒね。