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ジロ・デ・イタリアを走るイタリア人選手Matteo Spreafico(チームVini Zabù-Brado-KTMに所属)にドーピング疑惑が生じた。UCIが発表している。
情報源:Matteo Spreafico out of the Giro after adverse analytical finding
それによると彼のドーピング検査用サンプルAから禁止薬物の存在が認められた。
今回のサンプルはジロ第12ステージと13ステージで採取されたもので、それらからエノボサルム(Enobosarm)が検出されたとのこと。これは通称オスタリン(ostarine)として知られているもので、WADAの禁止薬物リストに入っている。
オスタリンはSARMs (Selective Androgen Receptor Modulators:選択的アンドロゲンレセプタ修飾因子)というものに含まれる化学物質。SARMsは筋アンドロゲンレセプターに特異的に作用する合成ステロイドで、通称「合法ステロイド」。
アメリカでは普通に流通している人気の製品である。
ただ、副作用として肝毒性や心臓発作や脳卒中などのリスクがあるとされているためWADAでは禁止薬物となっている。
このオスタリンについては、2019年に日本の競泳選手の藤森丈晴が「うっかりドーピング」で4か月間の出場停止処分を受けている。
ひょっとしたら今回のMatteo Spreaficoもうっかりドーピングの事例かもしれない。
ただ深読みすれば、「うっかりドーピングと主張しやすい」薬物・・・もしバレたときに言い訳しやすくダメージを最小限に抑えられる薬物として計画的に使ったという解釈も可能なわけで。
今回の検出をうけて、Matteo Spreaficoは暫定的にレース出場禁止処分が課せられ、ジロから排除される。また同選手には今後サンプルBを提出し、自身の潔白を証明するチャンスが与えられている。このサンプルBの結果次第で、正式にドーピングが認定されることになる。
せっかく不幸続きだったチームに、ジョヴァンニ・ヴィスコンティが先日山岳賞ジャージをもらたしたのに、またこのトラブルである。せっかくの祝杯ムードも台無し。Vini Zabù-Brado-KTMは呪われているのか。