来年のツアー・ダウン・アンダーは中止か?
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毎年シーズンインを告げるオーストラリアのステージレース、ツアー・ダウン・アンダー(以下TDU)。
しかし、なにやら来年の同レースの開催が危ぶまれているらしい。現地メディアがそのように報じているもよう。
情報源:2021 Tour Down Under in doubt
現地アデレードのメディアAdvertiser紙によると、同大会のディレクターHitaf Rasheedが、次のように語ったもよう。
“The Santos Tour Down Under is an important event for South Australia and it’s for that reason that we are ensuring we take as much time as necessary to consider fully whether it’s possible to deliver a safe and successful (event) for South Australia, our event partners, the UCI and the teams,”
訳「TDUは南オーストリア地域にとって重要な大会であり、だからこそ必要な限り十分な時間を使って、どうすれば大会を安全に運営し、そして成功させることができるかを考えなければならない。南オーストラリア、大会のスポンサー・関係者たち、そしてUCIやプロチームのためにね。」
しかし、一方で別のシナリオも検討しているとのこと。すなわち、大会中止という選択肢である。
上のコメント中で、「safe(安全)」という言葉が使われているが、おそらくこれは新コロナを念頭においた表現であろう。
今年のジロやブエルタがフランスへの入国を制限されたせいでコースが変更になったように、TDUで外国からの入国が制限されれば、オーストラリア以外の外国からプロチームがやってくることは不可能となる。
その場合は、国際的な大会ではなく、まるでただの国内選手権のようにオーストリアだけの大会ということになる可能性もある。
そうなれば、毎年恒例の「お祭り感」がかなり減る。それはメディアへの露出の大幅減少となり、スポンサーには不都合である。また、観客もなしとなれば、地域経済に及ぼす影響も深刻になるであろう。
大会は目立ってなんぼである。賑わいのない大会は儲からない。儲かる気配がないものには誰も近づかない。
スポンサーがつかなければ大会の資金は集まらず開催は不可能となる。こういったことをまさに主催者側は今検討しているのである。
来週あたりにこういった議論の現状が発表されるもよう。さて、どうなるか。