Canyon社CEOが交代。売上は絶好調でPon社との関係強化へ
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CanyonのCEOが交代となる。これは経営不振の責任を取っての交代ではなく、前年度比で絶好調になる売上高を背景に、さらなる未来への飛躍を成し遂げるための「攻めの交代」である。
同時に今回の交代により、オランダのコングロマリット(複合企業体)Pon社との結びつきが強くなる。
情報源:Canyon eyes future growth as annual sales top €400 million
Canyonの売上高が30%増加
Canyon公式発表によると、今年度の売上高は9月末の時点で4億ユーロ、つまり約490億円に手が届きそうな勢いだとのこと。
これは前年度の売上高よりも30%も増加することを意味する。絶好調である。
PON社との結びつきの強化
そして公式発表によると、これまでCEO(最高経営責任者)だったRoman Arnoldがその職を辞し、新しく創設される同社「Canyon Advisory Board」という諮問委員会・顧問会のトップに就任する。
そして同氏に代わり新しくCEOとなるのが、現在COO(最高執行責任者)であるArmin Ladgraf。この人物は、かつてオランダのコングロマリットPonグループにおいてバイク部門のCEOを勤めていた人物である。
Ponグループ(PON Holdings)は、自動車や自転車の複数の企業(ブランド)を所有、または該当地域での独占販売権を有しているオランダの複合企業体である。
同グループが保有するバイクブランドには、サーヴェロ(Cervelo)、サンタ・クルーズ・バイク(Santa Cruz Bicycles)、ラレー(Raleigh)といったブランドがある。
そんなグループのバイク部門でCEOだった人物が、今回Canyonの新CEOになるわけで、当然これは両社の結びつきがより強固になることを示唆していると考えられる。
上述のCanyonの好調なセールスにより同社の今後の成長をアピールできるので、新しい投資を呼び込むことが可能となるわけだが、Pon社自身またはそれを構成する企業がCanyonに投資をしたり、あるいはPon社による買収もあり得るだろう。また、Pon社のネットワークを生かして新しい投資家や金融機関を獲得することが可能となるかもしれない。
それら豊富な資金により、Canyonはさらなる新製品の開発に邁進し、そして大々的なマーケティングも可能となろう。そうして好循環に入ることになる。