ワールドツアーで虐げられるプロコンチームの憂鬱
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現在開催されているブエルタ・エスパーニャ。そこに参戦しているプロコンチネンタルチームの1つがBurgos-BH。
そのプロコンで走るウィリー・スミット(Willie Smit)は、去年までワールドツアーチームのカチューシャ・アルペシン(Katusha-Alpecin)で走っていた選手である。
つまり、ワールドツアーチームとプロコンチームの両方でその現実を知っている選手である。そんな彼が、Twitterでプロコンチームがワールドツアーチームに虐げられる現状を語っている。
ワールドツアーチームに虐げられるプロコンの選手の憂鬱
So in Vuelta I had a couple of experiences of riders telling us to move to the back because according to them we’re not high enough on the hierarchy/GC. I laughed and said you have a problem with my shirt because when I was in Katusha I never experienced this. Pathetic. Reminder: pic.twitter.com/ZU1BemUvVU
— Willie Smit (@williesmurfy) November 1, 2020
ウィリー・スミット曰く、「プロコンはワールドツアーチームより格下なのだから、集団の先頭に出ないで引っ込んでろ」と言われたことが何度かあるとのこと。
そしてワールドツアーチームのカチューシャ・アルペシンで走ってたときはそんなこと一度も言われたことがなかったと言う。
そんな舐めくさった扱いに対し、スミットは「お前はジャージの色しか見てへんのか。アホちゃう?」と返しているもよう。
スミットが上のTwitteで引用している文章は、ヤネス・ブライコヴィッチ(Janez Brajkovič)のものである。
ブライコヴィッチはかつてはアスタナやバーレーン・メリダといったワールドツアーチームで走っていて、今はスロヴェニアのコンチネンタルチームAdria-Fiat-KRKAで走っている。
ブライコヴィッチは、ワールドツアーチームの選手から舐められた場合、どうすべきかを述べている。
ブライコヴィッチが曰く、「ワールドツアーチームの選手の身勝手でエラソーな口を黙らせるには、誰よりも強い走りをするしかない。それが唯一の対抗手段や。みんなが苦しんでるときにフルスロットできるかどうかや」と。
誰もが苦しんでいる状況、たとえその中にチームメイトがいたとしても、そこから飛び出すことがノイズを黙らせる方法だと。
一人が飛び出せば、たとえ限界でもその選手を追走せざるを得なくなる。限界からさらなる限界のレッドゾーンに肉体を追い込まなければならない。
余計な苦痛を味わうことになる他の選手からは「馬鹿なことするな」と言われるまさにその瞬間に力を振り絞って強さを見せつけることが、舐めた態度を取る連中を黙らせるただ1つの方法だと言うのである。