コロナ陽性のサイモン・イエーツの現状
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今年のジロ・デ・イタリアにおいて、コロナ感染が発覚し途中リタイアとなったミッチェルトン・スコットのエース、サイモン・イエーツ(Simon Yates)。
同様にジロ後コロナ陽性が発覚したイネオスのフィリッポ・ガンナはすでにコロナから回復しトレーニングを再開している。
それではサイモン・イエーツの今の調子はどうなのか?
情報源:Simon Yates on recovery from COVID-19 and facing 2021 without his brother
ジロ・デ・イタリアのリタイア
サイモン・イエーツの今年のジロ・デ・イタリアhは実質的には第3ステージ、エトナ山を巡るステージで終了していた。ゲラント・トーマスもスタート直後の落車の影響で遅れたその日、イエーツもおかしかった。その日だけで3分以上の遅れとなったからだ。
そして第7ステージ(金曜日)終了後、イエーツは頭痛を訴える。チームドクターにより早急なコロナ検査が要求され、そしてやはりコロナ陽性となり、すぐにジロから撤退となった。また、チームそのものもジロから撤退したのも記憶に新しい。
このジロの第一週目につき、イエーツはこう話す。
“I’d come in with great form. In the prologue, I felt great, and then from there it just started to unravel, so there was obviously something wrong,”
訳「絶好調でジロをスタートしたのよ。実際初日はすごく調子がよかった。でもそこから原因不明の不調が始まった。明らかに何かがおかしかった。」
普段とは違う何かよくわからない状態の肉体を抱えて走り続けたが、第7ステージ終了後にコロナ陽性と判明。そうわかったときの心境を次のように述べる。
“And it was a little bit of relief. I mean, when I received the positive test for COVID, my first reaction was relief, because I just felt something was wrong. Then obviously as time goes on, you become more and more disappointed that you couldn’t fight for the race.”
訳「ちょっとした安堵もあったんよ。陽性だとわかったとき瞬間、実際安心したわけ。体調がおかしい原因がはっきりしたからね。もし原因不明のままずっと走ってたら、思ったように走れないことへの失望もどんどん大きくなっていたやろうね」
ただ不調の理由がコロナだとわかったところで、ジロをリタイアしなければならない事実は変わらない。その後の隔離生活ではやはり自分なしで進むジロのレース映像などを見ることは精神的につらかったもよう。あくまでときどきチェックしていただけと言う。
現在の体調
コロナ陽性からだいぶ経ち、今では完全に回復ができているのか?
“I’m not too worried about it now. I’m here in Italy doing some extensive testing on the heart and everything, just to be sure that there are no problems,”
訳「今はもうそんなに体調は心配していないのよ。イタリアにいるけど、そこでいろいろしっかり検査も受けてるしね。結果、今はもう問題なしよ。」
“I didn’t really have anything: it just felt like a common cold, but I lost my sense of smell and taste, and that has taken a long time to come back. Even now, I don’t think my smell is back to 100 per cent, but I can taste everything again and, like I said before, I feel healthy, I feel good.”
訳「コロナにかかったときはマジで何も感じない体になってたわ。よくある風邪みたいな症状なんやけど、嗅覚と味覚が完全アウトやったわ。それらが回復するまでだいぶ時間かかってる。今でもまだ嗅覚が100%回復しきっていないのよう。味覚はOKなんやけどね。でもま、嗅覚以外はもうすっかりOKよ。今は大丈夫」
味覚と嗅覚が無効化されるという症状は、コロナの特徴的な症状として有名なもの。フィリッポ・ガンナもその2つがアウトとなり、熱どうこうよりもその2つの感覚がなくなったのが一番つからったと述べている。イエーツもその例に漏れず同じ症状だった。
普通の風邪ならば後遺症は残らないのが普通だが、コロナは後遺症も残ったりするとの報告・報道も多い。死亡率もそうだがコロナはこの後遺症が一番厄介なのかもしれない。
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