【1940ワット】マルセル・キッテルのツール・ド・フランスでのパワーデータ資料
ツール・ド・フランスにおけるマルセル・キッテルのパワーデータ
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2019年に突然の引退となった当時世界最高のスプリンター、マルセル・キッテル(Marcel Kittel)。
そんな彼が過去ツール・ド・フランスに出場したうちの4回分(2013、2014、2016、そして2017)につき、そのときのツールで記録したパワーデータが研究資料として公開されている。ただし有料。
キッテルのパワーデータ:Demands of the Tour de France: A Case Study of a World-Class Sprinter (Part I)
If you were ever curious about the power that I needed to win a Tour stage, here it is: https://t.co/eXSYBumyJg
— Marcel Kittel (@marcelkittel) February 10, 2021
この資料は、キッテル本人とTeun van ErpそしてRob Lambertsの3名により作成されたもの。スプリンターが、ツール・ド・フランスの各ステージをどのように走ったのかを詳細に分析したものとなっている。
そしてその資料にある当時のキッテルのデータについて、海外自転車メディアCycling Weeklyは「Marcel Kittel reveals the power numbers and effort behind his most successful Tour de France years 」という記事で、次のように書いている。
- 当時のキッテルの体重は90kg。一番軽かったのが2016年のツールの88.5kg
- FTPが一番高かったのは2016と2017年のツール。それぞれ431ワットと438ワット(ともに約4.9w/kg)。ただし、資料によればキッテルのFTPそのものは、他の選手に比べて比較的低い
- キャリア最高のワット数は3秒間1940ワット(トレーニング中に記録)
- 各ステージのキッテルの平均ワット数は、2016年が264ワット(3.02w//kg)2017年が256ワット(2.88w/kg)
- 一般的にスプリンターは、グランツール総合系選手よりも平均して毎日10%ほど高い負荷で走る必要があり、高強度の走りの合計時間も総合系選手よりも5~10%ほど長くなるので、スプリンターにとってツールを完走することはとてつもなくハードなものである