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【60万円以上】新オーストラリアTT王者の特注チタン製バーエクステンション「Sync Ergonomics EVO PRO TI Extensions」

ルーク・プラップがタイムトライアルで使った機材について

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今年のツアー・ダウン・アンダーは中止となったが、その代替イベントとその後のオーストラリア選手権で大活躍した20歳の若手がルーク・プラップ(Luke Plapp)。

その圧倒的才能と実力はワールドツアーチームの関心を引くに十分すぎるほど。すでにいくつかのワールドツアーがコンタクトを取っていると言われている。

そんなルーク・プラップは今年のオーストラリア選手権個人TTで、あのTTスペシャリストのルーク・ダブリッジを破ってTT王者に輝いたわけだが、今回はそれで使われたTTバイクのネタをご紹介。

情報源:THE AUSSIE CHAMP’S TT BIKE: $6,000 TI BAR EXTENSIONS, WAXED CHAIN, AND A 58T

60万円以上のチタン製のオリジナルTTバーエクステンション

ルーク・プラップが今年のオーストラリア選手権個人TTで使ったバイクは、ジャイアント(Giant)のTTバイク「Giant Trinity TT」である。

このTTバイクに装備されたTTバーのためのエクステンションは、プラップのために特別に作られた特注アイテムである。同国のSync Ergonomicsというブランドが作ったもので、チタン製。お値段は$6,000(63万円)。

TTバーエクステンション「EVO PRO TI Extensions」
TTバーエクステンション ©Sync Ergonomics 公式サイトから

この独自アイテムを作ったSyncという企業は、Adaptive Human Performanceという空力研究専門企業から派生したブランドで、特にバイクのコクピット関連アイテムの製造を特化しているブランドである。

プラップのための「Evo Pro Ti エクステンション」は、一年以上前から製作に着手したもよう。

このTTバーエクステンションも3Dプリンタで製作されたのだが、まずはプラスチック製(樹脂製)のものでプラップがテストをし、その後チタンを使ったものへ作り直された。

その後もさまざまな調整などをしていたせいか、このエクステンションが出来がったのが本番の6日前。さらに、それを実際にバイクに組み付け、他パーツとの調整などもしているとTTバイク全体として完成したのは本番の2日前ぐらい。ほぼぶっつけ本番で臨んだことになる。

その他の機材:サドルはISM PS 1.0、フロントリングは58T

なお、その他の機材情報としてはチェーンにはモルテン(Molten)の Speed Waxが使用され、コンポはSRAMでフロントリングは58-44。なぜ最大58Tだったかというと、追い風区間で加速するため。いろいろ検証すると55Tではギアを回し切ってしまい速度上昇が期待できなかったから。

そしてサドルはISM PS 1.0。TTバイクでのエアロ効果を最大化するためには胴体を低くする必要があるわけだが、そんな窮屈なポジションでは、サドルとの相性が大きな問題となる。しかし、ISM PS 1.0はそんな極端なポジションでもサドルとの相性が問題になりにくい、ほぼ唯一のサドルだと評価されている。TTバイクユーザーにはISM PS 1.0がもはや常識なのかもしれない。

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