あの男が初勝利!2021プラバンツ・ベイルの結果と感想
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アルデンヌ・クラシックの前哨戦として位置づけられるプラバンツ・ベイル(Brabantse Pijl)、昨夜は終盤にかなり熱い展開となった。逃げ集団の3名と追走集団の6名との駆け引きの妙という実にロードレースらしいおもしろいレースとなった。
まず残り40kmを切ったあたりのヘルトストラートで、英国の小さな天才トム・ピドコックが加速。それにUAEのトレンティンとJumbo-Vismaのファン・アールトがついていく。
それら3名は先行する逃げ集団と合流。しかし、その後に今度はトレンティンがアタック。そこにまたピドコックとファン・アールトがくっついていく。
そしてその3名が先頭集団となり、追走に6名という構図ができあがる。なおその時点でメイン集団にいる選手らのチャンスはほぼなくなった。
人数的には倍なので追走集団が有利かと思われたが、協調して追走してるようで微妙に協調できていない感じ。というのも差が縮まらないからだ。追走の誰もが牽制して力をセーブしながら走っている。
「俺はもうダメだからおまえらがんばって」「いえいえ、私のほうこそダメのなのであなたがどうぞどうぞ」「いやいや、どうぞどうぞ」「実は私も。なのでどうぞどうぞ」という感じか。
残り距離も少ないので先頭の3人に有利な展開である。
だが先頭3人も残り1kmを切って牽制が開始。
そんなことをしていたら・・・
後ろから追撃キタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!
しびれをきらしたファン・アールトがスプリント開始!そこから後は次の動画でどうぞ。
#BPmen 🇬🇧 First British rider to win our race! 💪🏼 Congrats @Tompid on your magnificent power explosion in the last couple of meters! #BP21 pic.twitter.com/CvgTuvuq6v
— De Brabantse Pijl (@DeBrabantsePijl) April 14, 2021
ピド・コックがついにエリートレベルのロードレースで初勝利!クールネで3位、ストラーデ・ビアンケで5位と惜しい感じで優勝を逃してきた天才がついにワールドツアーデビュー初年度で勝利をあげた。
ピドコックは今回の勝利の意義については、次のように述べている。
it’s nice to not make a trend of being up there but not winning, so that’s nice.”
Tom Pidcock: It’s nice to not make a trend of being up there but not winning
訳「今回の勝利は、これからも勝てるかという意味よりも、負け癖をつけないという意味ですばらしいね」
なおピドコックは今後フレッシュ・ワロンヌとアムステル・ゴールド・レースに出場する予定だ。