2021リエージュの結果・感想
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2021リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(Liège-Bastogne-Liège:LBL)が終わったのでその結果と感想を簡単に。
目次
昨年の結果
まずは昨年の2020年大会のトップ10を確認しておこう。
1位 | プリモシュ・ログリッチ(Jumbo-Visma) | 6:32:02 |
2位 | マルク・ヒルシ(Sunweb) | 同上 |
3位 | タデイ・ポガチャル(UAE) | 同上 |
4位 | マテイ・モホリッチ(BahrainーMclaren) | 同上 |
5位 | ジュリアン・アラフィリップ(Deceuninck-QuickStep) | 同上 |
6位 | マチュー・ファンデルプール(Alpecin-Fenix) | 0:00:14 |
7位 | マイケル・ウッズ(EF) | 同上 |
8位 | ティシュ・ベノート (Sunweb) | 同上 |
9位 | ワレン・バルギル(Arkéa-Samsic) | 同上 |
10位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(INEOS Grenadiers) |
昨年のリエージュといえば、アラフィリップのあの「やらかし」である。ゴールライン手前で早すぎるガッツポーズにより、最後まで諦めなかったログリッチに勝利をかっさらわれた。さらに、ゴール前での危険な走行により降格処分をくらった。
昨年のハイライトで確認思い出してもらいたい。
2021年のコースについて
コロナ禍ではあるが、ほぼ例年どおりのコース。全長259.5km(公式サイト表記)である。
もちろん最大の勝負所は、最後の2つの登りCôte des ForgesとCôte de la Roche-aux-Fauconsだ。
ここでエースらが動きライバルを蹴落とし、少数の集団となる展開が予想される。
チームUAEは出場。トム・ピドコックは欠場
さて、コロナの偽陽性っぽかったチームUAE。フレッシュ・ワロンヌ(Flèche Wallonne)は出場を認められず、リエージュの出場も危ぶまれていたが、なんども検査を繰り返すことで偽陽性が99.99%確定ということになり、無事に今大会への出場が許可された。
一方で、フレッシュ・ワロンヌに出場し最後まで好走したトム・ピドコックは、そのフレッシュでの落車で負傷したことが影響し、リエージュは直前で欠場となった。ただし怪我の程度は深刻なものではないので安心。
予想通りの展開へ
長丁場のレースであり、しかも一日中アップダウンが続き、獲得標高は約4500m。各チームのエースはやはり最後の最後までチームメイトに守られ徹底的に体力を温存する展開となった。
そして、決定的にレースが動いたのがラスト20kmあたり。
まずCôte des ForgesでINEOSのリカルド・カラパスがアタック。
⚡️ Quelle attaque de 🇪🇨@RichardCarapazM ! L’équatorien est parti en solitaire à 20 km de l’arrivée !
— Liège-Bastogne-Liège (@LiegeBastogneL) April 25, 2021
⚡️ What an attack from 🇪🇨@RichardCarapazM! The Ecuadorian goes solo with 20km to go ! #LBL pic.twitter.com/WZU6kKUfXm
強烈なアタックが成功し、これはカラパスの独走開始かと思われたが、タデイ・ポガチャルの勝利を狙うチームUAEが猛追。やがてフォルモロが必死の追走によりカラパスを捉える。
なおこの後、カラパスは失格となる。理由は下りでスーパータックポジションを取ったことだ。
その直後、ついに優勝候補らが動いた!
アレハンドロ・バルベルデ、タデイ・ポガチャル、ジュリアン・アラフィリップ、ダヴィド・ゴデュ、マイケル・ウッズの5名が加速。しかしJumbo-Vismaのエース、プリモシュ・ログリッチがこれについていけない。
その5名は、ログリッチらの後続に対して順調に秒差を稼いでいき、30秒ほどの差が生じる。
そして5名はついに残り1kmへ。ゴール前スプリントを意識して5人全員が牽制に入る・・・なかなか誰も抜け出さない。抜け出せない・・・
その後の結末は次の動画でどうぞ。
Espetacular! Na linha de chegada, o esloveno Tadej Pogacar 🇸🇮, atual campeão do Tour de France, vence sua primeira “Monumento”, a Liège-Bastogne-Liège, uma das cinco maiores clássicas do #ciclismo. #LBL pic.twitter.com/tjb2q1hJSy
— Márcio Melo (@marciohmmelo) April 25, 2021
うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
ポガチャルキタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!
なんやこれ、ポガチャル強すぎやろ・・・
たしかにポガチャルも登りでのアタック力があるためスプリント力はあるほうだが、まさか勝利の方程式にもちこんだあのアラフィリップを沈めるほどとは・・・
正直、アラフィリップがバルバルベをかわした瞬間に、「あ、これアラフィリップの勝ちやわ」と思ったのだが、ポガチャルの伸びがすごかった。というか、ポガチャルが上手かったのかもしれない。冷静にアラフィリップの背後をずっと狙っていたのか?
残り数キロからあまり先頭集団のローテーションに積極的に加わっていなかった感じがしたが、お互いを意識しあうアラフィリップとバルベルデを上手く利用し、自分だけ脚をためていたのかもしれない。だとすれば、なんという老獪さよ。
ただポガチャルも流石ではあるが、勝負所のCôte de la Roche-aux-Fauconsまでしっかりと彼を守り、そしてカラパスの独走を許さなかったUAEのチーム力の高さというものが光ったレースとも感じた。
日本人の中根選手について
なお唯一日本人として出場していた中根は、自身のレース中の動きをレース後に次のように振り返っている。
前半160kmをイギータの為に全てのフォローをする事。それからはAlexにバトンタッチだけど行けるなら行けるとこまで。ニーウォーマーを脱ぐのを手助けしたり受け取った防寒具をチームカーに戻したり横風の時は集団内で自分が風除けとなるように距離を消化。
— Hideto Nakane 中根 英登 (@hideto_252) April 25, 2021
仕事が出来なくなってきてからは自分の為に、必死に粘ったものの唯一の石畳み区間でドロップ。残り60kmくらいでレースを終えました。日本は遅い時間にも関わらず応援して頂きありがとうございました📣!
— Hideto Nakane 中根 英登 (@hideto_252) April 25, 2021
トップ10
順位 | 選手名 | チーム名 |
---|---|---|
1 | Tadej Pogacar | UAE Team Emirates |
2 | Julian Alaphilippe | Deceuninck-QuickStep |
3 | David Gaudu | GroupamaFDJ |
4 | Alejandro Valverde | Movistar Team |
5 | Michael Woods | ISRAEL START-UP NATION |
6 | Marc Hirschi | UAE Team Emirates |
7 | Tiesj Benoot | Team DSM |
8 | Bauke Mollema | Trek-Segafredo |
9 | Maximilian Schachmann | Bora-hansgrohe |
10 | Matej Mohoric | Bahrain Victorious |
2021リエージュ~バストーニュ~リエージュのハイライト動画
昨夜のハイライト動画はこちら。