惨事と勝利と。2021ジロ第6ステージの結果
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昨日の第5ステージは穏やかな天候の平坦ステージだったにもかかわらず落車による惨事が発生したが、今夜の第6ステージは雨の山岳ステージとなった。では昨日ステージとは真逆に平穏なステージだったかというと・・・
今日のコース
このように中盤に標高1500mオーバーの山が登場。最後も標高1090mの山の山頂ゴールだ。このラストの山で総合勢の誰かが動くかもしれない。
残り12㎞でチームカーが選手に衝突
最後の山であってはならない事故が起こった。次の動画を見てほしい。
これは見たくない事故…😱
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】@ジロ開催中🇮🇹 (@jspocycle) May 13, 2021
ピーター・セリー(DQT)
Cycle*2021 ジロ・デ・イタリア 第6ステージ
【グロッテ・ディ・フラザッシ 〜 アスコリ・ピチェーノ】160km
~J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中~https://t.co/E9WJGILRMT#Giro #jspocycle pic.twitter.com/z999OmrXGI
チームカー同士?が何かを受け渡ししている。←側のチームカーはバイクエクスチェンジだが、その前にDeceuninck-QuickStepのピーター・セリー。
バイクエクスチェンジのチームカーは左ハンドルだった?と思うが、助手席が受け渡しをしてるときにドライバーが前を見ていなかったか?今回は右ハンドルだったのだろうか。
どちらにしろあり得ない事故だ。被害者のピーター・セリーは無事に立ち上がって再スタートしたが、激怒していた。そらそうよ。
さて先頭だが、最後の山で逃げはバーレーン・ヴィクトリアスのジーノ・マーダー、モヴィスタ―のダリオ・カタルド、そしてトレック・セガフレードのバウク・モレマ。だがここから、マーダーが二人を置き去りにして一人旅を開始する。
このマーダーだが、24歳という若手。2019年にかつてのディメンションデータと契約しワールドツアーにデビュー。そして2020年のブエルタでは総合20位でフィニッシュという実力者だが、実はロードレースに転向するまではトラック競技をしていた選手。そして今年のパリ~ニースの第7ステージではゴール手前数十メートルで、ログリッチに捕まりワールドツアーのプロ初勝利を逃した悔しい経験をしている。
そんなマーダーの後方では、総合エースらが集う集団から残り1㎞あたりで、エガン・ベルナル、レムコ・イヴェネプール、ダン・マーティン、ジュリオ・チッコーネの4人が飛び出す。アスタナのウラソフとバイクエクスチェンジのサイモン・イエーツは少し遅れて追走する。それにしてもイヴェネプールもベルナルも負傷からの復帰だが、肉体の調子は良さそうだ。
このベルナルらの集団が、プロ初勝利が目前に迫るマーダーを追いかける。果たしてマーダーは・・・というわけでゴールシーンの動画を見てほしい。
#TeamParieurs #TeamParieur #Giro2021 #Giro104 🇮🇹💖
— LALA 🚴🏻♂️ (@VeloProno) May 13, 2021
✅✅✅
Voilà_😍🎉🥳
Gino Mader Qui gagne l’étape ❤️
Top3 ✅✅✅ https://t.co/eVh7grLc0f pic.twitter.com/FMbSilgjLM
逃げ切りでプロ初勝利!
マーダーは、レース後のインタビューでは「昨日は悲しい日で、今日はミケル・ランダのために走った。そしてチームメイトのモホリッチがものすごく強く走ってくれて自分を助けてくれた。パリ~ニースのことが頭によぎったけど、今日勝てたので本当によかった」ということを述べている。
さて、個人的に注目しているのはサイモン・イエーツだ。なんか不気味な感じ。具体的にいうと、「あえて抑えている」ように感じるのだが気のせいか。というのも2018年のジロ・デ・イタリアで前半からかっ飛ばしたあげく、終盤で力尽きて優勝を逃したという「大きな忘れ物」を経験している。
その苦い経験を踏まえて前半はあえて抑えて、体の様子を見ながらこなしている。そんな気がするが・・・どうだろう。
総合順位トップ30と各賞ジャージ
順位 | 選手名 | チーム | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|
1 | Attila VALTER | GROUPAMA – FDJ | 22:17:06 | 00:00 |
2 | Remco EVENEPOEL | DECEUNINCK – QUICK-STEP | 22:17:17 | 00:11 |
3 | Egan Arley BERNAL GOMEZ | INEOS GRENADIERS | 22:17:22 | 00:16 |
4 | Aleksandr VLASOV | ASTANA – PREMIER TECH | 22:17:30 | 00:24 |
5 | Louis VERVAEKE | ALPECIN-FENIX | 22:17:31 | 00:25 |
6 | Hugh John CARTHY | EF EDUCATION – NIPPO | 22:17:44 | 00:38 |
7 | Damiano CARUSO | BAHRAIN VICTORIOUS | 22:17:45 | 00:39 |
8 | Giulio CICCONE | TREK – SEGAFREDO | 22:17:47 | 00:41 |
9 | Daniel MARTIN | ISRAEL START-UP NATION | 22:17:53 | 00:47 |
10 | Simon Philip YATES | TEAM BIKEEXCHANGE | 22:17:55 | 00:49 |
11 | Davide FORMOLO | UAE TEAM EMIRATES | 22:18:01 | 00:55 |
12 | Daniel Felipe MARTINEZ POVEDA | INEOS GRENADIERS | 22:18:12 | 01:06 |
13 | Marc SOLER | MOVISTAR TEAM | 22:18:20 | 01:14 |
14 | Romain BARDET | TEAM DSM | 22:18:20 | 01:14 |
15 | Rein TAARAMÄE | INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX | 22:18:38 | 01:32 |
16 | Emanuel BUCHMANN | BORA – HANSGROHE | 22:18:46 | 01:40 |
17 | Vincenzo NIBALI | TREK – SEGAFREDO | 22:18:49 | 01:43 |
18 | Tobias S. FOSS | JUMBO-VISMA | 22:18:59 | 01:53 |
19 | Pello BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA | BAHRAIN VICTORIOUS | 22:19:07 | 02:01 |
20 | Nicholas SCHULTZ | TEAM BIKEEXCHANGE | 22:19:07 | 02:01 |
21 | Gianni MOSCON | INEOS GRENADIERS | 22:19:09 | 02:03 |
22 | Gino MÄDER | BAHRAIN VICTORIOUS | 22:19:23 | 02:17 |
23 | Ruben GUERREIRO | EF EDUCATION – NIPPO | 22:20:12 | 03:06 |
24 | Fausto MASNADA | DECEUNINCK – QUICK-STEP | 22:20:15 | 03:09 |
25 | Jai HINDLEY | TEAM DSM | 22:20:35 | 03:29 |
26 | Harold Alfonso TEJADA CANACUE | ASTANA – PREMIER TECH | 22:21:19 | 04:13 |
27 | Tanel KANGERT | TEAM BIKEEXCHANGE | 22:21:50 | 04:44 |
28 | João ALMEIDA | DECEUNINCK – QUICK-STEP | 22:21:55 | 04:49 |
29 | Lorenzo FORTUNATO | EOLO-KOMETA CYCLING TEAM | 22:23:56 | 06:50 |
30 | Diego ULISSI | UAE TEAM EMIRATES | 22:24:12 | 07:06 |
マリア・ローザ(総合首位) | Attila Valter |
マリア・チクラミーノ(ポイント賞) | Giacomo Nizzolo |
マリア・アッズーラ(山岳賞) | Gino Mäder |
マリア・ビアンカ(ヤングライダー賞) | Attila Valter |
明日の第7ステージのコース
アップダウンはあるものの明日は今日よりもかなり難易度がさがる感じ。おそらくゴール前スプリントで勝負が決まる・・・といいたいところだが、実はゴールまで残り3㎞の途中で、距離は短いものの最大斜度12%のタフな登りが登場する。その登りをこなした後も緩やかに登りながらのゴールだ。
つまりピュアスプリンターにはかなりきついレイアウトになっている。登れるスプリンターか、パンチャーに向いたコースと言えるだろうか。
サイモン、なかなかに不気味ですよね。
登りがそんなにキツそうな感じもしてませんし、初日のTTを結構無難にまとめてきたのもセーブしてる感すらあるような…(希望的観測)
チャベスがいたらもっとよかったんですが、結構いいアシスト揃えてきてるので今年こそは期待したいです!
昨日のゴール後もあまり顔につかれているような表情がでてなかったので、余計にそんな気がするブヒね
2018年のジロでみせた超かっこいいダンシングで軽やかに山を駆け上る姿を再びみてみたいブヒね。