チームとサム・ベネットの関係が悪化。ルフェーブルが今後レースに出場させないと怒り
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Deceuninck-QuickStepは世間の大方の予想を覆し、今年のツール・ド・フランスにエーススプリンターとしてサム・ベネットではなくマーク・カヴェンディッシュを選出した。
そのへんの事情については、当時「サム・ベネットは嘘を言っている?パトリック・ルフェーブルが疑念」という記事でも書いた。
一言でえば、パトリック・ルフェーブルがサム・ベネットの行動に失望し、両者の関係が悪化していることである。そしてそれに関連して、今に至ってルフェーブルは「サム・ベネットが誠意を見せないのならば、今後レースに出さないし、給料も払わない」と怒りを見せる。
情報源:Lefevere threatens to bench Sam Bennett from races and dock his pay unless he ‘behaves’
ルフェーブルはメディアに対して次のように語る。
“I don’t know if you have a boss but I learnt since I was a kid that the guy who pays you is the boss and he deserves respect. He didn’t show me respect. It’s more a pity for him than it is for me.
訳「ボスというものをわかっているのかわからんけど、ワシは子供の頃から給料を支払ってくれるのがボスだと学んできたし、ボスは尊敬されるものや。だがサム・ベネットはワシに敬意を払わなかった。ワシどうこうよりも彼自身のためにならない行為や。」
“If he behaves himself he will race. If not, then three months less riding and 50 per cent less salary.”
訳「もし神妙になって誠意を見せるならば、レースに出そう。だがそうでなければ3ヶ月レースに出さないし、給料は半分にしてやる」
なんでもルフェーブルが言うには電話をかけても、電話に出ず、しかも折り返してかけ直してくることもなかったらしい。それがルフェーブルの怒りを加速させたのだろう。
もともとルフェーブルはサム・ベネットについては、そのメンタルにちょっとした弱点があると思っていたらしい。それは、いろいろ考えすぎること。
カヴェンディッシュは若い頃から勝とうが負けよう喜怒哀楽が激しく、チームバス内でも1人暴れまくる選手で、カヴェンディッシュが暴れやすいようにスタッフもチームメイトもチームバスには近づかないという配慮(?)までされていた。
だが、カヴェンディッシュはそれによってストレスを発散し、その後はすっきりと元に戻るという実にスプリンターらしい性格だった。年をとって今はかなり丸くなっているが。
だがサム・ベネットは根が真面目なのだろう。どうも自分の中でいろいろ抱え込み続け、いくら勝っても自分自身を信じきれない性格のようだ。ルフェーブルがそう言ってるだけで本当かどうかはわからないが。
ひょっとしたらそんな性格が今のややこしい関係悪化に影響しているのかもしれない。
今シーズン限りでの移籍が確実となっているサム・ベネットだが、これからどのような行動に出るのだろうか。