マルク・マディオ「こんなのはもはやロードレースではない」
フランス自転車界の重鎮の熱血漢、マルク・マディオが今のロードレースに警句を発する
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2021ツール・ド・フランスが開幕して3日が過ぎた。とにかく話題は落車のことばかりである。そんなツール・ド・フランスの現状だけでなくロードレース界全体の危機的状況について、フランスのワールドツアーチームGroupama-FDJのボスにしてフランス自転車界の重鎮マルク・マディオ(Marc Madiot)が、警句を発する。 「こんなのはもはやバイク(自転車)レースではない」と。
地元フランスのTV番組に出演したマディオおじさんは、現代のロードレースの危険性について警句を発する。これまで安全性の改善のために様々な対策が議論されてきたのに、それが全く実現されていないことに怒りを表す。
たとえば、昨日の第3ステージのゴール前のように最高速に達するところに最終コーナーが設定されていることだ。なぜ直線にしないのか。その結果がカレブ・ユアンとピーター・サガンの落車事故だ。
そして、ロードレースがこんな状態のままならばやがて子供を持つ保護者が、「こんな危ないスポーツを子供にやらせるわかにはいかない」と考えるのも十分理解できると述べ、ロードレース全体の発展とその将来に暗い影響を与えるだろうと警告する。
それに加え、「このまま何も対策をしなければやがて誰かが死ぬだろう」とも言う。そしてレースで一体何が起こったのかを責任者である自分たちがその親・家族に説明することになるが、そんなことを自分はやりたくないと。
It’s not bike racing
訳「そんなのはバイクレース(ロードレース)ではない」
と述べる。
そして過去の選手らが言ってきたことにもっと真剣に考えるべきだと主張する。
プロ中のプロのサイクリストが抗議の声を上げている時点で、コースが人間の能力を越えてしまっている様に感じます。
あるいは、現代ロードレースの高速化したプロトンでは従来のコースレイアウトでは逆に安全に走行できなくなっているのに主催者側の認識が追いついていないのか。
いずれにせよ、今年の落車に次ぐ落車で全力で走れない選手が増えるのはとても悲しいことです。
ほんとまだツール始まってたったの3日でこの惨状・・・
これからのステージはコース変更も含めてなんらかの対策はしてほしいところ。
今日からはいったん落ち着いて欲しいブヒね。
声を上げるのはいいんですけど、他のステージレースと違ってグランツール(特にツール)はかなり早い段階からコースが発表されるわけですから、危険なコースがあるならもっと早く指摘するべきでは?とも思います。
どのチームやレース主催者も資金繰りなどに苦労していて、レースをスペクタクルにして盛り上げたいという主催者側の気持ちも分かるので、そこらへんは上手く折り合いをつけてもらいたいなと思います。
コースの危険度はレース展開によって大きく変わるのも厄介なところブヒね。
狭い道や山の下りなども情緒や風情のある道も多く、観光PRイベントとしての性格もある以上はそういった道もコースにいれる必要もあるわけで。
現実的にはレース無線や審判団が大音量でプロトンが走る先の道路の様子をしっかりと伝えるぐらいしかないかも?