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2021ツール・ド・フランス第9ステージは、まさかの伏兵(?)が波乱を巻き起こした。
AG2Rのベン・オコナーが最高難易度5つ星の超級山岳ステージで、各チームの総合エースらの揃う集団に対して大差をつけて独走勝利。オコナーはスタート前は総合順位で14位。首位のポガチャルから8分以上遅れていた。
しかし今日はポガチャルらに6分以上の大差をつけて優勝。その結果、総合順位が14→2へ大幅ジャンプアップ。
ただポガチャルとの関係では、ほぼポガチャルは無傷といっていいだろう。それぐらいポガチャルの実力はずば抜けている。まだまだ2週間あること、TTが強すぎることなどを考えても実質ノーダメ。
逆にポガチャル以外の選手にとってはオコナーが大きな脅威となった。パリでの総合表彰台やトップ10入りを狙う選手にとっては許容し難い結果だろう。
まさかイネオスの全員が難関山岳ステージでオコナーに総合成績で逆転されるとは。ツール始まる前に誰が予想したか。
そんなイネオスのエース、リカルド・カラパスのコメントを紹介しておこう。
情報源:Carapaz: Pogacar is in a different race to us at the Tour de France now
“Pogačar is in a different race to ours now. We’re trying to do our own race in our way.”
訳「今はもうポガチャルは一人だけ別のレースをしてる。(ポガチャルを意識してどうこうというよりは)自分らは自分自身のできることをやっていくしかないわ」
昨日のポガチャルとUAEは、ベン・オコナーにマイヨ・ジョーヌを奪われることをあまり嫌がっていないような、その可能性も許容してるかのような集団コントロール。オコナーはどうでもよくて、メイン集団にいるライバルたちを牽制することを重視していたかのような動きだった。わりとのんびり進行だった。
UAE「どうせポガチャルが最後に加速してオコナーとの差を縮めてマイヨ・ジョーヌをキープできるから、この程度のタイム差維持でええやろ」
みたいな感じだった。
だがゴールが近づくにつれて、オコナーとのタイム差を気にしたイネオスが一気にペースアップ。もちろんポガチャルはその動きについてく。ついていけば勝手にイネオスがオコナーとの差をつめるべく頑張ってくれる。ライバルの動きを逆に利用して省エネでマイヨ・ジョーヌのキープが可能だからだ。
だがポガチャルは容赦なかった。
ある程度イネオスに先頭を引かせると、そこからポガチャルがさらに加速。単独でアタックを決める。これに誰もついていけない。結局、イネオスはポガチャルにとって有利になるようお膳立てしただけという結果に・・・
こんな強すぎるポガチャルについて、カラパスが「一人だけ別次元」という内容のコメントをするのも仕方ない。
一方でカラパスは表彰台を諦めたわけではない。
“We’re always trying to be positive because who knows what we can find on the way to Paris.”
訳「(まだまだツールの先は長いから、)チームとしてはポジティブにいきたい。ゴールのパリに向かう途中で何が起こるかなんて誰もわからないからね」
はたして圧倒的な強さを見せるポガチャルはその調子を今後2週間続けられるのか?どこかでバッドデイが訪れるのか?
第9ステージのハイライト動画はこちら。
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