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今日の「ダブル」モン・ヴァントゥとなった第11ステージは、選手として分類不可能なあの選手の優勝、ポガチャルが今大会で実質的に初めての苦戦、Jumbo-Vismaなどが使う新ホイールなどが話題となった。
目次
第11ステージのコース紹介の記事でも書いたが、魔の山モン・ヴァントゥを2回登るコースだ。最初は東側から、その次は西側から。西側からのほうが距離は若干短いが斜度がきつい。しかも1度モン・ヴァントゥを登っているだけに体力も消耗している。
はたしてチームUAEとそのエースのタデイ・ポガチャルがこのステージをどう攻略するのか、あるいはどう処理するのか。逆にポガチャルに独走を許してしまっている他のライバルたちはどう攻撃をしかけるのか注目だ。
また山岳賞を狙うナイロ・キンタナがどのような走りを見せるのか。全盛期を彷彿とさせる姿が見られるか?
まずスタート直後に、世界王者ジュリアン・アラフィリップと山岳賞ジャージを着るナイロ・キンタナが二人で飛び出す。珍しい組み合わせかつ豪華なコンビ。山岳賞ポイントを狙いにく。ところが・・・
🇨🇵#TDF2021 ¡Abandona Tony Martin! El alemán del Jumbo-Visma sufrió una caída y terminó en la cuneta. Tiene un corte en la pierna derecha. Está en la ambulancia de carrera. pic.twitter.com/reZsr9AQlf
— Ciclismo Internacional (@CiclismoInter) July 7, 2021
なんとレースの序盤でトニー・マルティンが落車。ダメージが大きいようでそのまま病院へ。まだ第2週目だというのにツールをリタイアすることになった。
アラフィリップはキンタナをつきはなして、中間スプリントポイントを1位で通過。おそらくこれはマーク・カヴェンディッシュのための動きか。ソンニ・コルブレッリやマイケル・マシューズにポイントを稼がせないためだろう。
これでアラフィリップの仕事はいったん終わりかと思ったが、彼はこのまま追走集団に合流しローテーションに加わった。このアラフィリップグループには、俺のダンマーことダン・マーティン(イスラエル)、ピエール・ロラン(B&B)、アントニー・ペレス(コフィディス)の計4名。そしてこの4名が逃げ集団として確定する。
ちなみに、今日Jumbo-Vismaが使っていたホイールは、スポンサーであるシマノのデュラエースC40ではなく、非スポンサーのVision社のMetron 45 SL Discホイールとの情報がある。(情報源:Spotted: Jumbo Visma on yet more non-sponsor wheels at the Tour de France)
これによると、Vision Metron 45 SL Discは前後で1270g(同社公式カタログでは1410gとなっているが、本当は1270gらしい)。シマノデュラエースC40よりも130g軽い。デュラエースC40よりディープ(たぶんエアロ性能も少し上?)なのに軽いのだから、山岳ステージで使いたくなるのもわかる。
またVision社がスポンサーのバーレーン・ヴィクトリアスとEF-Nippoも正式にこの新ホイールを使っていることを発表。
バーレーン・ヴィクトリアスとEF-Nippoも、Visionの新ホイールMetron 45/60 SL Discなのね。タイヤは28cを使用中らしい。
— ロードバイクのブタ(略RBB) (@BikeNewsMag) July 7, 2021
本格的に28cの時代がやってくる?
38cまでもうすぐやね(錯乱#ツール #ロードバイク #ロードレース #ツール・ド・フランス #ツールドフランス #jspocycle #JSPORTS
上記のアラフィリップら4人の逃げにやがて後方から追走が追いつき合流する。そうしてできあがり、モン・ヴァントゥに突入したのが次の面々だ。
またこれらの後方には、ピエール・ロランとバウク・モレマの2名。
そして1回目のモン・ヴァントゥでは特に大きな動きはなく、まず1回目の山頂はジュリアン・アラフィリップがトップで通過する。
🌈 @alafpolak1 for the polka dot jersey? He is first at the top of the Mont Ventoux!
— Tour de France™ (@LeTour) July 7, 2021
🌈 Julian Alaphilippe pour le @maillotapois ? Il fait l’effort pour passer en tête au Mont Ventoux !#TDF2021 pic.twitter.com/W2JV6eQFWM
そして2回のモン・ヴァントゥ。逃げ集団から抜け出したケニー・エリッソンドとワウト・ファン・アールトの両名だが、
🇧🇪 @WoutvanAert is now solo in the lead!
— Tour de France™ (@LeTour) July 7, 2021
🇧🇪 Wout van Aert s’en va tout seul !#TDF2021 pic.twitter.com/iRRDPzYQkQ
ファン・アールトが急勾配区間でアタック!山頂へ向けて、ステージ優勝へ向けて独走を開始する!
一方後方の、ポガチャル、ヴィンゲゴー、カラパス、ウランなどの集団では信じられない光景が・・・
🤍 Youth to the forefront! The 2 best young riders of #TDF2021 let loose as 🇩🇰 Jonas Vingegaard drops 🇸🇮 @TamauPogi !
— Tour de France™ (@LeTour) July 7, 2021
🤍 La jeunesse au pouvoir ! Les deux meilleurs jeunes du #TDF2021 s’en vont et 🇩🇰 Jonas Vingegaard lâche 🇸🇮 @TamauPogi ! pic.twitter.com/BMfn5zduhp
新人賞ジャージを着るJumbo-Vismaのヨナス・ヴィンゲゴーが加速!ポガチャルがこれについていこう反応したが、なんとついていけない!ポガチャルまさかの失速!ウランやカラパスもヴィンゲゴーについていけない!
今大会で実質的に初めてみせたポガチャルの苦戦か?もちろん圧倒的にタイム差をつけて総合首位に立つポガチャルは無理についていく必要はなく、今後のためを考えてマイペースで行くのも作戦といえば作戦といえる。
それにヴィンゲゴーは山頂までリードしてもそこからは長い下り。そこで大きくリードを広げるのは至難。そういう意味でもポガチャルは深追いする必要はほぼ無いと言える。むしろゆるい下りなら数人で協調して下るほうが速いこともある。
ただそうはいってもこのポガチャルの失速は驚きだ。
一方、そんなポガチャルの2分近く先を行く先頭のワウト・ファン・アールトは快調に飛ばす。追走はTrek-Segafredoの二人組、バウク・モレマとケニー・エリッソンド。同じチームなので綺麗に協力しながら追うが、残り3kmで1分15秒の差がある。
ここからゴールへは次の動画でどうぞ。
ワウト・ファンアールト(TJV)がラスト33kmを独走し伝統峠モン・ヴァントゥ二重登坂ステージで区間優勝!脚質ファンアールトが炸裂!!
— J SPORTS💛サイクルロードレース【公式】ツール開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 7, 2021
Cycle*2021 ツール・ド・フランス 第11ステージ
【ソルグ 〜 マロセーヌ】
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/Qs970TsShL#TDF2021 #jspocycle pic.twitter.com/rSb7xgoWfj
(´・ω・`)もうね、なんなのこの人?ほんと意味わかんない
ポガチャル、カラパス、ウラン、ヴィンゲゴーが集団フィニッシュ
— J SPORTS💛サイクルロードレース【公式】ツール開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 7, 2021
Cycle*2021 ツール・ド・フランス 第11ステージ
【ソルグ 〜 マロセーヌ】198.9km(山岳・難易度4)
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/Qs970TsShL#TDF2021 #jspocycle pic.twitter.com/Cc77eIoPx7
そしてTrek-Segafredoのコンビは2位と3位。だが満足気にお互いの健闘を称え合う。レースの先頭に3名も送り込み、チームとして本気で狙っていたステージだったようだが、優勝はできなくとも目標の最低限はクリアということか。
そして結局、ヴィンゲゴーは下りでポガチャルたちに追いつかれてしまった。残念。だがいい攻撃だった。
なお、第9ステージで一躍ヒーローになったベン・オコナーだが、モン・ヴァントゥでかなり遅れてしまった。
順位 | 選手名 | チーム名 | タイム差 | ボーナスタイム |
1 | WOUT VAN AERT | JUMBO – VISMA | – | B : 18” |
2 | KENNY ELISSONDE | TREK – SEGAFREDO | + 00h 01′ 14” | B : 8” |
3 | BAUKE MOLLEMA | TREK – SEGAFREDO | + 00h 01′ 14” | B : 9” |
4 | TADEJ POGACAR | UAE TEAM EMIRATES | + 00h 01′ 38” | – |
5 | RIGOBERTO URAN | EF EDUCATION – NIPPO | + 00h 01′ 38” | – |
6 | RICHARD CARAPAZ | INEOS GRENADIERS | + 00h 01′ 38” | – |
7 | JONAS VINGEGAARD | JUMBO – VISMA | + 00h 01′ 38” | – |
8 | ALEXEY LUTSENKO | ASTANA – PREMIER TECH | + 00h 01′ 56” | – |
9 | WILCO KELDERMAN | BORA – HANSGROHE | + 00h 01′ 56” | – |
10 | ENRIC MAS | MOVISTAR TEAM | + 00h 03′ 02” | – |
トレックはベルナールにさんざん牽かせて登りでちぎられるって、それでいいのかって感じでしたが、あんな走りをされてはこの結果でも十分でしょうね。敢闘賞はとったし。
もうね、マシューズやサガンを登れるスプリンターなんて言わないことにしました(極論)
総合は13位、山岳賞も2位にジャンプアップしたので、せっかくなら山岳賞も狙ってほしいですね。
シャンゼリゼでマイヨヴェールとマイヨアポワのスプリント対決が見たいです。
昨日のTrek-Segafredoはかなり熱かったブヒね。
サガンやマシューズはともかく、昨日はさすがのコルブレッリもお疲れだったもよう。
そんな中でファン・アールトはしっかりこのステージに合わせてきた感があったブヒね。
ログリッチのアシストをする必要はなくなったので、今後の山岳でもねらえそうブヒね