ファビオ・アルが引退。ブエルタ・エスパーニャが最後のレース
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衝撃的なニュースが飛び込んできた。現在Qhubeka NextHashで走るイタリア人選手のファビオ・アル(Fabio Aru)が、明日からのブエルタ・エスパーニャを最後にして引退することを発表したのだ。チームのツイッターを見てほしい。
Celebrating Fabio Aru! @FabioAru1 has announced that @lavuelta 2021 will be the final race of his cycling career… and what a career it has been! 🥰
— Team Qhubeka NextHash (@QhubekaAssos) August 12, 2021
Details: https://t.co/LP0RYsTSVF #BicyclesChangeLives 🖐 pic.twitter.com/qNsePTIr0p
チーム公式ページでは、「引退はずっと考えていて、家族とも話し合って決めた。10年以上プロ生活をやってきたが、そろそろ他のことを優先する時がきた」と述べている。そして、
“After a tough few years, in 2021 I was able to race my bike again and ride at a level that I knew I was capable of, while smiling on the bike.That is a victory in itself, and something that I will forever be grateful for.”
訳「ここ数年は厳しい時期だったが、今年は再びいい感じにレースができていたし、一定のしっかりとしたレベルの走りもできていた。そしてまた自転車に乗って楽しむこともできていた。それ自体が勝利のようなものだし、そのありがたさをずっと大切にしたいと思う」
アルは2012年にアスタナと契約。2013年から本格的にワールドツアーへ参戦。2014年にはジロ・デ・イタリアでステージ優勝をあげ総合成績も3位で表彰台にあがった。同年のブエルタ・エスパーニャでもステージ優勝をあげて総合5位。
続く2015年にはジロ・デ・イタリアでもステージ優勝をあげて総合2位。そして同年のブエルタ・エスパーニャを総合優勝。
また2017年にはイタリア選手権で優勝。イタリア王者に。その後のツール・ド・フランスでもステージ優勝と総合5位という好順位だった。
イタリアの未来を担う最も期待されていた選手だったと言える。
だが2018年からどんどん勝てなくなり、精神的にも追い込まれていたようにも思われた。レースをDNFやDNSすることも増えていったように思う。
そんな困難から這い上がろうと、昨年末のシーズンオフにはアルの原点ともいえるシクロクロスにもトライし、自転車に乗る楽しさを再発見しようとしていた。そして今年は先日終わったブエルタ・ブルゴス(Vuelta a Burgos)で見事に総合2位という素晴らしい成績を収めていた。
ひょっとしたらその好結果も、引退レースとなるブエルタ・エスパーニャに自分の全てをぶつけるために、コンディションを作り上げていった結果だったのかもしれない。
現在アルは31歳。選手寿命が長くなる傾向にあるロードレース界ではまだまだ若いと言えるだけに寂しい感じがするが、ひとまず明日からのブエルタ・エスパーニャをぜひとも最後まで無事に走り抜けてほしい。
初めて見たツールでアルが坂アタックして優勝したの覚えてる。おつかれっすわ。
あの当時はチームSkyの黄金期と重なったので世代的に不運ではあったけど、いずれツールでも2位か3位になるだろうと思ってた人はいたはず。
不調の始まりはいったい何がきっかけだったのか。移籍や怪我や重圧だったのか。いずれ本人がそうしたことも語ると思うけど、ひとまず最後のレースを楽しんでもらいたいブヒね。