チームDSMの新素材ダイニーマのウェアがバルデを守った?2021ブエルタ第5ステージの大落車
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昨夜の2021ブエルタ第5ステージはゴールまで残り12kmの地点で大落車が発生した。そしてそれに巻き込まれたのがリーダージャージを着るレイン・タラマエと、チームDSMのエースのロマン・バルデたち。
Queda feia hoje na @lavuelta #Ciclismonaespn #lavuelta21 #lv2021 pic.twitter.com/ro3f0yUaFi
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) August 18, 2021
特にバルデは背中がボロボロになるダメージを受け、かなり遅れながら無事にゴールはしたものの、今日の第6ステージ出走が現時点ではどうなるかはまだ発表されていない。おそらく今朝の起床後の体調を見てからという感じだろうか。
そのボロボロになったバルデの後ろ姿がこちら。
After a heavy crash, @romainbardet is safely across the line with @ChrisHamo_ by his side. Now it’s back to the bus for some checks with the doctor.
— Team DSM (@TeamDSM) August 18, 2021
Great to see @DSM @dyneema in our bibs doing its job once again 👏🏻#LaVuelta21 pic.twitter.com/yq09ZWWn11
ここで注目したいのが、ジャージの上半身の背中はメッシュ構造になっているためかボロボロになっているが、それ以外の部分、特にビブはほとんどダメージを受けていないように思えること。
単に転んだときの角度や体勢の問題だったかもしれないが、ビブはかなり丈夫なように感じられる。
実はチームDSMが昨年からウェアに使用しているのは未来の新素材ダイニーマ(Dyneema)だ。その特徴は超軽量と高耐久性。具体的には、
1.世界最強・最軽量の繊維。鉄の 15倍の比強度で、比重 0.97と水に浮く軽さ
RT TIMES「DSM、世界最強・最軽量繊維Dyneema®の日本展開を加速」
※一般的な炭素繊維は、鉄の10倍の比強度で、比重1.8前後
※一般的なポリアミドは、鉄の3倍の比強度で、比重は1.01~1.15
2.その他の性能
・破断伸びが小さい(形状が安定する)
・紫外線に対する高い耐性(屋外での長期使用でも性能劣化が少ない)
・ 化学的に不活性(油や化学品を使用する環境下でも使用可能)
・柔軟性が高い(衣類や網などの動きの多い物にも使用可能。取り扱いも容易で破れにくい)
・高エネルギー吸収(衝撃を分散するため、過酷な環境下でも長持ちし、保護機能も高い)
・臭いや味がなく、毒性がない(アパレルのほか、食品業界などの衛生管理が求められる場所にも最適)
・低摩擦で自己潤滑性(ワイヤーロープのようにグリースを使う必要がない。また、毛羽立ちが少ない)
・吸水性が低く、加水分解をしにくい(海洋やアウトドアなど、水がある環境下でも使用可能)
といった驚異の(?)性能を誇る最新素材だ。何度かこのブログでもこれまで紹介してきた。たとえば以下の記事たちだ。
ダイニーマについては、実は今日発売の自転車雑誌「バイシクルクラブ(BiCYCLE CLUB)」10月号(Amazon)にて、特集記事「バイク素材としても注目! 「ダイニーマ×カーボン」ロードバイク」が掲載されているのでぜひ読んでみて欲しい。
なお同雑誌には購入特典として、ライド時に便利なポーチ(ジャージのポケットに入るやつ)がついてくるようなので特典目的で買うのもありかもしれない。Amazonの購入は以下のリンクからどうぞ。
Amazon:BiCYCLE CLUB(バイシクルクラブ)2021年10月号【特別付録◎バックポケットポーチ】 雑誌
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