今日は超級山岳!2021ブエルタ第17ステージのコース紹介
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昨日の第16ステージは今年のブエルタ・エスパーニャでおそらく最後となるであろう平坦スプリントステージだった。ゴール前はけっこうカーブの多い入り組んだ地形となっていたが、無事に(?)Deceuninck-QuickStepトレインがその力を発揮。最後はエースのファビオ・ヤコブセンがきっちりと勝ちきった。
一方今日と明日は超級山岳ステージ。つまり最終決戦の舞台だ。
Unquera~Lagos de Covadongaの185.8km
コース上には4つの山がある。最大の特徴は最後の超級山岳・・・というよりは、中盤の2つの1級山岳。わかるだろうか?その2つの山は実は同じ山。同じ山を二度登るコース設定になっている。それぞれの山のデータは次のようになっている。
山岳名 | 登場地点 | データ |
---|---|---|
3級山岳Altu de Hortigueru | 32km | 登坂距離5.3km、平均斜度4.7% |
1級山岳La Collada Llomena | 80kmと122km | 登坂距離7.6km、平均斜度9.3% |
超級山岳Lagos de Covadonga | 登坂距離12.5%、平均斜度6.9% |
その二度登る1級山岳La Collada Llomenaの斜度データがこちら。
これはつらい。こんなのを2度登らせる選手はご愁傷さまだ。え?ご褒美?いい病院紹介しましょうか?
これを2回登り、さらにゴール前には超級が控えているためにスタミナ配分が重要。まずこの1級山岳の1回目はみんなスローペースだろうか?そして2回めのここの中盤の最大斜度14%の区間で総合勢の誰かがまず加速するか?
ただたとえそこでタイムを多少稼いでも下りとその後の平坦(下り基調ではあるが)が長いため、集団に追いつかれる可能性が高い。そうなると無駄な体力消費となってしまう。一度アタックしたものの失敗して、その後に誰かにアタックされてしまうのもよくあるパターン。
となるとこの1級山岳では誰も積極的に攻撃はしかけず、お見合いしながら登るという展開もありうる?
そして最後の超級山岳は次のような斜度データになっている。
これまた中盤に最大斜度16%の区間がある。ここでは間違いなく誰かが攻撃をしかけるだろう。誰か?ログリッチ、マス、アダム・イエーツか?
ただ注意したいのはいくつかのサイトの情報によるとどうやら本当の最大斜度は20%超えとかなんとか。それはゴール前3km以内に登場するらしい。たとえ上述の16%区間でアタックしても、その残り3kmでタレてしまっては意味がない。最後のそれを乗り越えられるだけの力は残しておく必要がある。
イネオス、モビ☆スタ、ユンボの3チームが、山岳トレインをどこまで温存できるか。少なくともこの超級山岳までは複数名アシストを残しておきたいところ。これまでのチーム力を考えるとやはりユンボが最も有利といえるか。