反トランスジェンダー団体がシクロクロス米国選手権に押し寄せる
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先日開催されたアメリカのシクロクロス国内選手権。そこにスポーツでのトランスジェンダーに反対する団体が押し寄せ抗議活動を展開していたもよう。
情報源:ANTI-TRANS GROUP PROTESTS AT US CYCLOCROSS NATIONALS
今の社会の潮流としてトランスジェンダーを認めていこうというのが主流だとは思うが、一方で来年の1月に開催されるシクロクロス世界選手権の開催地であるアーカンソー州では、反トランスジェンダー法案が議会を通過していた。
参考:反トランスジェンダー法案、米国の保守州で広がる 若者への性適合治療禁止、人権団体は憂慮
この法案は、トランスジェンダーの若者に対して性適合治療の提供を禁止する法案らしいが、同州の知事が拒否権を発動していたが、それが覆され成立していた。ノースカロライナ州、テキサス州、ミシガン州など共和党が強い米国南部の保守的な地で同様の反トランスジェンダーの主張が強いようだ。トランプ前大統領の支持層と重なるあたりか。
このような反トランスジェンダーの主張が強いアーカンソー州で、シクロクロスのアメリカ選手権が開催され、そして世界選手権も来年1月に開催される予定となっているわけだが、UCI規定ではトランスジェンダーの選手も「適切な性別」のレースに出場できることになっている。条件はいろいろあるが。
そのため、乱暴にまとめると「反トランスジェンダーの地で、トランスジェンダー容認のスポーツ大会が開催」というややこしい事態になるわけだ。
そして今回アメリカ選手権を開催した主催者USA Cyclingは、反トランスジェンダーの抗議活動について沈黙。これに憤慨したのがトランスジェンダー容認団体で、沈黙したUSA Cyclingを批判するという状況になっている。
主催者側とすればどちらかたに肩入れするわけにはいかず、暴力的な抗議や大会運営を妨害しているレベルでの抗議は別として、それに至らない程度の抗議活動ならば表現の自由として認めなければならないだろう。一方で推進派からはそんな主催者の態度は弱腰、時代遅れのものだと映る。「差別に加担するのか!」とレッテルも貼られる。
(´・ω・`)あっちを立てればこっちが立たず。こっちを立てればあっちが立たず。
さて来年1月の世界選手権では反対派と推進派(容認派)の両団体はどういう動きにでるのか?
来年のTT世界選手権のコースもニュースになっていましたけど論争になりそうですね
レースに集中したい選手としては、レースとは本来無関係な外野のイデオロギー騒音にまきこまれたくないブヒね。
主催者側としても観客は入れたいけど、政治的な主張の場としてレース会場が使われるのは本来的な目的の使用ではないわけで、正直その種の観客(?)は排除したいはず。
でもそれをどうやってやるかと言うと、なかなか妙案は浮かばないブヒね。