フィリッポ・ガンナが失格。2022プロヴァンス最終日にバイク交換でUCIルールに違反
Share your love
昨日のツール・ド・プロヴァンス(Tour de la Provence)最終日に現世界TT王者のフィリッポ・ガンナ(Filippo Ganna、INEOS Grenadiers)が、レース後に失格処分となる制裁を受けた。一体何があったのか?まずは次の動画を見て欲しい。
Filippo Ganna DSQ bike change incident at #TDLP2022 pic.twitter.com/twggYUS7YP
— S T I C K Y B O T T L E . C O M 💚 🚲 (@sticky_bottle) February 13, 2022
この動画では、ガンナが途中で集団内部から道路脇へそれて、そこでチームスタッフからバイクを受け取っている。これはディスクブレーキバイクから、最後の登りに向けてより軽いバイクへ変更しているシーンだ。
しかしこれがUCIルール違反として失格処分を受けることになった。
2022プロヴァンス最終日にフィリッポ・ガンナに何が起こったのか?
情報源:FILIPPO GANNA IS DQED FROM TOUR DE LA PROVENCE FOR AN ILLEGAL BIKE CHANGE
もちろんレース途中のバイク交換なんてどんなレースでも日常茶飯事。それなのになぜ今回ガンナだけが失格になったのか?
それは道路脇に待機していたチームスタッフから受け取ったから。
UCIルールでは次のような記述がある。
“Mechanical assistance at fixed locations on the course is limited to wheel changes only except for races on a circuit where bike changes can be made in the authorized zones.”
訳「コース上のあらかじめ計画していた地点で待機しているスタッフからメカ系のサポートを受けることができるのは、ホイールチェンジだけに限られる。唯一の例外は周回レースにおいて認められたエリアだけ」
普段のレースではバイク交換というのは、集団後方に下がって「チームカーから」バイクを受け取る。しかし今回ガンナは待機していた「チームスタッフから」バイクを受け取った。これが上記UCIルールに抵触したと評価されたようだ。
ガンナはこの日まで総合リーダージャージをキープしていた。2日前の第2ステージでは、ジュリアン・アラフィリップが「え、なんでガンナが最後まで残っとんねん」とびっくりするぐらいに、登りスプリントをこなし3位でフィニッシュ。リーダージャージを守り抜いていた。
チームとしても本来ならばリチャル・カラパスたちによる総合優勝を狙っていたのだろうが、なんとカラパスもコロナ陽性でレースを去ってしまっていた。
この最終日は最後にガチのクライマー向けの本格的な登りが用意されているため、ガンナの総合優勝は事実上はあり得なかったわけだが、ただそれでもトップ10フィニッシュや、できるだけ多くのUCIポイントを稼ぐなどの目標はあるため、ガンナはできるだけ上位を目指していたことだろう。
しかし今回の失格によりそれらの目標も実現できずに終わってしまった。
2022ツール・ド・ラ・プロヴァンス最終総合成績トップ10と最終日のハイライト動画
(ステージ順位と書き間違ってたので修正)
1 | Nairo Quintana | Arkéa-Samsic |
2 | Julian Alaphilippe | Quick Step-Alpha Vinyl |
3 | Mattias Skjelmose | Trek-Segafredo |
4 | Matteo Jorgenson | Movistar |
5 | Pierre Latour | TotalEnergies |
6 | Ilan Van Wilder | Quick Step-Alpha Vinyl |
7 | Samuele Battistella | Astana Qazaqstan |
8 | Aurélien Paret-Peintre | AG2R Citroën |
9 | Maxime Bouet | Arkéa-Samsic |
10 | Louis Vervaeke | Quick Step-Alpha Vinyl |
最終日のハイライト動画はこちら。