パトリック・ルフェーブル「ヤコブセンを優遇し、カヴェンディッシュには大きなレースを走らせない、ということはない。コンディションで決めているだけだ」

今年もシーズンインから勝ちまくっているクイックステップ。2人のエーススプリンターのファビオ・ヤコブセン（Fabio Jakobsen）とマーク・カヴェンディッシュ（Mark Cavendish）が好調に勝ち星を重ねてきた。

だが海外メイディア（特に英語系メディア）は、やはりツール・ド・フランスにどちらが出るのかといった点に興味津々。チームのボスのパトリック・ルフェーブル（Patrick Lefevere）に対する質問もその件が多い。

この点について、先日のモニュメントにファビオ・ヤコブセンが出場し、マーク・カヴェンディッシュが選ばれなかったこととも関連して、「大きなレースにはヤコブセン、それ以外のレースにはカヴェンディッシュという使い分けなのではないか？つまり、ツールにはヤコブセンが出場か」といった憶測が可能とも言える。

だがしかし、ルフェーブルは「レースに大小はなく、2人のどちらを優遇するとかはない」という趣旨のコメントを発している。

情報源：Lefevere denies Jakobsen and Cavendish are on ‘A and B programmes’

この情報源記事によると、ルフェーブルは次のように発言。

“We don’t have a ‘B programme’, or an ‘A programme’, we only have ‘programmes’,”

訳「チームとしてはレースの重要性に優劣をつけるといった考えはない。ただレーススケジュールがあるだけだ」

またカヴェンディッシュが優勝経験のあるミラノ～サンレモに選ばれなかった点についても、ルフェーブルはこう述べる。

“Cavendish was not in [the plans for Milan-San Remo] from the beginning. He’s also sick, he won the other day but he still has a cold. He came to Belgium and he has a bruise on his hip, too. We prefer him to have at 100 per cent with good legs. We saw that he’s not at 100 per cent but he still wins.”

訳「そもそも当初からカヴェンディッシュの予定のミラノ～サンレモはなかっただけ。あと風邪も引いてたわけで、この前ミラノ～トリノで優勝したけど、まだ風邪が続いてるのよ。それに加えて落車でまだケツに傷が残ってるからね。チームとしてもカヴェンディッシュには100％の状態で走って欲しいわけ。ミラノ～サンレモの選手を決める時点では、まだカヴェンディッシュは100％ではないと考えたのよ、だから外した。でもトリノでは優勝しちゃったけどね」

このように述べて、大きなレースではファビオ・ヤコブセン、それ以外ではマーク・カヴェンディッシュといった使い分けはしていないと主張する。ミラノ～サンレモにカヴェンディッシュが選ばれなかったのは、チームがまだ彼のコンディションが完全ではないと考えてから。ただそれだけだと。

以前からルフェーブルは、「ツールには『そのとき』ベストなスプリンターを連れて行く」と公言してきたが、今回の発言もそういった以前からの発言内容と矛盾はない。

こういったチーム（そしてルフェーブル）の一貫した考え方からすると、まだカヴェンディッシュのツール出場はあり得るだろう。