まさか！2022ジロ第18ステージの感想・結果とハイライト動画

今夜は今大会最後の平坦ステージだった。坂はあるが、ゴールに近いところにあるわけではないので、スプリンターにとって致命的にはならない。全体的に均せば平坦基調のステージだ。

だがしかし、そんな危険な「坂（さか）」がないステージで、「まさか」が発生した。

2022ジロ第18ステージのコース

今日唯一の難所が4級ムーロ・ディ・カ・デル・ポッジオ。102kmの地点で登場する登りだが、平均斜度12.3％で最大斜度は19％。だが、登坂距離は短く、またゴールから相当距離がある地点での登場だけに、スプリンターにとって危険性はほぼない。

そして終盤は周回コースに入る。

このステージを除いたとしても、ポイント賞はアルノー・デマール（Arnaud Démare）で実質的に確定しているが、最後のスプリント勝利は誰の手に？

今日の料理

感想とハイライト

アルメイダがコロナ陽性でスタートせずにリタイア

前日の第17ステージまで新人賞ジャージを着ていたチームUAEのエース、ジョアン・アルメイダ（João Almeida）が、レース前にコロナ陽性の診断となり、この日はスタートできずにリタイアとなった。

チーム側の発表によれば、昨晩の就寝中に喉の痛みを訴えて目を覚ました。そして検査してみると陽性となった。

このため、新人賞ジャージは同2位のトレック・セガフレードのフアン・ペドロ・ロペス（Juan Pedro López）に移った。

きまぐれな横風がステージの命運を握る？

普通に考えれば、逃げ切りの可能性がほぼないと思われる今日のステージで逃げたのは次の4名。

• Jumbo-Vismaのエドアルド・アッフィニ（Edoardo Affini）
• EF Education-EasyPostのマグナス・コルト・ニールセン（Magnus Cort Nielsen）
• Alpecin-Fenixのドリス・デ・ボント（Dries de Bondt）
• Bardiani-CSF-Faizanèのダヴィデ・ガッブロ（Davide Gabburo）

この4人が淡々と逃げ続けるが、プロトンは警戒を怠ることなく、残り70km時点でタイム差は1分40秒程度。

残り50kmではやや開いて、2分30秒ほどの差。

残り26kmでは、1分40秒ほどの差。

そして残り20kmを切ると、ここで緊急事態が発生していた。

なんと新人賞ジャージ（マリア・ビアンカ）を着用するトレック・セガフレードのエース、フアン・ペドロ・ロペス（Juan Pedro López）がメイン集団から大きく遅れてしまう。その原因は横風分断だ。

残り10km、ん？

ラストの周回に突入し、残り13km。

平坦ステージでは10kmで1分タイム（1kmあたり6秒）が縮小する公式が有名だが、それに従うとゴール前残り1kmでプロトンが逃げを捕まえると予想される。

ところが･･･

(‘A`)「おおおお！？これ逃げ切り決まったやん！」

ジャイ・ヒンドレーに緊急事態！

(‘A`)「え、これヒンドレー！？なんで遅れてるの！？」

パンクか？ゼッケンがないバイクだからバイク交換した？なんという不運。

ラスト1kmの動画

人生には3つの坂があるという。上り坂、下り坂、そして「まさか」だ。

今年のジロ最後の平坦ステージでそのまさかが発生。全てのスプリンターチームが最後の最後にガチで狙いにくる、そんな「まさか」が最も発生しないであろう日に、まさかの逃げ切りが発生。まさにロードレースは人生。

結果

ステージトップ10

1	ドリス・デ・ボント（Dries de Bondt）	Alpecin-Fenix	1位との差
2	エドアルド・アッフィニ（Edoardo Affini）	Jumbo-Visma	,,
3	マグナス・コルト・ニールセン（Magnus Cort Nielsen）	EF Education-EasyPost	,,
4	ダヴィデ・ガッブロ（Davide Gabburo）	Bardiani-CSF-Faizanè	,,
5	アルベルト・ダイネーゼ（Alberto Dainese）	Team DSM	0:14
6	アルノー・デマール（Arnaud Démare）	Groupama – FDJ	,,
7	ダヴィデ・チモライ（Davide Cimolai）	Cofidis	,,
8	マーク・カヴェンディッシュ（Mark Cavendish）	Quick-Step Alpha Vinyl Team	,,
9	フェルナンド・ガビリア（Fernando Gaviria）	UAE Team Emirates	,,
10	シモーネ・コンソンニ（Simone Consonni）	Cofidis	,,

総合トップ10

1	1	–	リチャル・カラパス（Richard Carapaz）	INEOS Grenadiers	1位との差
2	2	–	ジャイ・ヒンドレー（Jai Hindley）	BORA – hansgrohe	0:03
3	3	–	ミケル・ランダ（Mikel Landa）	Bahrain – Victorious	1:05
4	5	▲1	ヴィンツェンツォ・ニバリ（Vincenzo Nibali）	Astana Qazaqstan Team	5:48
5	6	▲1	ぺリョ・ビルバオ（Pello Bilbao）	Bahrain – Victorious	6:19
6	7	▲1	ヤン・ヒルト（Jan Hirt）	Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux	7:12
7	8	▲1	エマヌエル・ブッフマン（Emanuel Buchmann）	BORA – hansgrohe	7:13
8	10	▲2	ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ（Domenico Pozzovivo）	Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux	12:30
9	9	–	フアン・ペドロ・ロペス（Juan Pedro López）	Trek – Segafredo	15:10
10	11	▲1	ヒュー・カーシー（Hugh Carthy）	EF Education-EasyPost	17:03

各賞ジャージ

マリア・ローザ（総合）	リチャル・カラパス（Richard Carapaz）
マリア・チクラミーノ（ポイント賞）	アルノー・デマール（Arnaud Démare）
マリア・アッズーラ（山岳賞）	クーン・ボウマン（Koen Bouwman）
マリア・ビアンカ（ヤングライダー賞）	フアン・ペドロ・ロペス（Juan Pedro López）

ハイライト動画