ツール直前にUCIがコロナ対策ルールの大きな変更

ツール・ド・フランス開催が迫る中、このタイミングでUCIがコロナ対策ルールを変更したようだ。

情報源：New Covid-19 measures cannot force teams out of Tour de France

これまでどおりの対策として事前検査をパスしなければならないのは変わらないが、複数の陽性者が出たとしてもチーム全体としてツールを撤退する必要がなくなるという方向に変わった。これが大きな変更点であり、昨年までの対策を大きく緩和させるようなものだと思われる。

ただしレース続行が確約されているという意味ではない。

基本的に感染して陽性となった選手個人がリタイアする可能性は今までどおりにあるのだが、今回のアップデートでUCIはそれに例外を設定した。

UCIの医療チームとコロナ専門医師の権限により、たとえ選手が陽性となっても、感染者が伝染性のない状態であること、そして第三者に感染させるおそれがないこと、というこれらの条件を満たせば陽性となった選手にもレース続行の許可を与えることができる。

これにより、感染者が複数出たら自動的にチーム全体が撤退という従前のルールが緩和されることになった。

複数名の陽性反応が出れば即座にチームとしてアウトから、複数名の陽性反応が出てもレース続行が許される可能性ができた。

つい先日閉幕したツール・ド・スイスでは、ユンボ・ヴィズマなど複数のチームがチームまるごと大会をリタイアという事態になっていたわけだが、おそらくツール・ド・フランスではよほどのことがなければ、そうしたチーム全体のリタイアという事態は起こらないという方向に行くのではないだろうか。

マスク着用が自由化（？）されて以来、ヨーロッパでは再び感染が爆発的に増えているのだが、もはや欧米は後戻りする気はないようだ。今年のツール vs コロナという戦いにはどのような結末が待っているのだろうか。