イネオスは第5ステージのパリ~ルーベ石畳区間を恐れず、チャンスとも考える
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本日の第4ステージは春のクラシックでおなじみのフランドル地方を走る。そしてヘント~ウェヴェルヘムの有名な坂も登場するのだが、明日の第5ステージは「北の地獄」ことパリ~ルーベの石畳がいくつも連続して登場する。間違いなく今大会において最も危険かつ最も警戒度が高いステージだ。
そして今年のパリ~ルーベの覇者といえばイネオスのディラン・ファン・バールレ(Dylan van Baarle)だ。
そのファン・バールレは明日の第5ステージについて、イネオスは必要以上に恐れず、むしろライバルからタイムを奪うチャンスとも捉えているようだ。
情報源:Ineos Grenadiers see more opportunity than risk in Tour de France cobbles stage
ディラン・ファン・バールレは情報源メディアの取材に対して次のように語る。
“We need to make sure they don’t lose any time. Then if we see an opportunity to take time, we’ll try to take it,”
訳「うちのチームのエースらをしっかりと守る予定や。しかもチャンスがあって総合のライバル勢に差をつけられそうなら、チームとしては積極的にそれを狙うで」
“If there’s an opportunity to gain time, it’s always welcome, that’s stage racing. But it’s almost impossible to predict how the stage will go. You can be on the floor even before the first cobbled sector.”
訳「タイム差をつけられるチャンスがあればいつだってGoや。それがステージレースというもの。でも実際明日がどうなるかなんてほとんど予測不可能やしね。最初の石畳区間が始まる前にすでに落車して地面に転がってる可能性もあるわけで」
このように語り、上手くいけばチームとしては積極的にチャンスを活かそうという考えのようだ。今年のイネオスは、アダム・イエーツ、ジョナタン・カストロビエホ、そしてGことゲラント・トーマスのトリプルエース体制(モビ☆スタ「慣れないことはやめとけ」)。その中で一番クラシックに適正があり、石畳を苦にしなさそうなのがやはりゲラント・トーマスだろうか。
ゲラント・トーマスはもともとカヴェンディッシュとおなじようにトラック競技出身で、チームSky時代の当初は春のクラシックを走り続けてきた。
グランツールの総合系選手へ転身する直前の2015年にはE3で優勝し、ヘント~ウェヴェルヘムでは3位。また2014年のパリ~ルーベは7位でフィニッシュ。クラシックの経験は豊富だ。
そのためひょっとしたら、ルーク・ロウ、トム・ピドコック、そしてディラン・ファン・バールレがゲラント・トーマスを引き連れアタックする展開もあり得る?
奇しくも2014年のツールでは今年と第5ステージでルーベの石畳が登場。そこで総合系選手として最速かつ、数々のクラシックスペシャリストよりも速く石畳を走り抜け、一気にタイム差を稼いだのがメッシーナの鮫ことヴィンツェンツォ・ニバリだった。そしてニバリはそのタイム差をキープし続けツールを総合優勝。
その2014年と同じ展開にゲラント・トーマスとイネオスが持ち込めれば、Gの二度目のツール優勝が見えてくる?
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