ラストバトル!2022ツール第20ステージ個人TTの結果とハイライト動画
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2022ツール・ド・フランスは今日の個人タイムトライアルの第20ステージで実質的に今年の覇者が決まる。
なぜなら最終日の第21ステージは前半はパリに向かう凱旋パレードで、総合争いは伝統的にやらない暗黙のルールのようなものがあるからだ。
このへん他のスポーツとはかなり異なるロードレース、特にツール・ド・フランス独自の文化なりルールなりが存在するため、初めて見る人にはわかりにくいかもしれない。
とにもかくにも今日の第20ステージで実質的に優勝者が決まる。
もちろんユンボ・ヴィズマのヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard)がすでにほぼ確定しているわけだが、それでも今日の個人TTのコースには危険な下りもあったりするため、起こってほしくはないがなんらかのアクシデントが発生する可能性もないとはいえない。
目次
第20ステージのコース
以下の記事を見ておいてほしい。
展開と感想
トップガン(ナ)!
🏁🇩🇰@mikkelbbjerg sets the fastest time, and with quite huge margin!
— Tour de France™ (@LeTour) July 23, 2022
🏁🇩🇰 @mikkelbbjerg signe le temps de référence, avec une belle marge !#TDF2022 pic.twitter.com/anqT6TaMwa
まずタデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)のチームメイト、チームUAEのミッケル・ビョーグ(Mikkel Bjerg)がそれまでの選手の中で、圧倒的に速い最速タイムを叩き出す。
しかしこれをさらに大きく上回るタイムを出した選手がいた。そう、個人タイムトライアルの現世界王者、イネオスのフィリッポ・ガンナ(Filippo Ganna)だ。
フィリッポ・ガンナ(IGD)🌈がターゲットタイムを叩き出す
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
⏱48’41″10(平均時速50.2km/h)
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
【ラカペル-マリバル 〜 ロカマドゥール】40.7km(個人TT)
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/D3R7DUgRTn#TDF2022 #jspocycle pic.twitter.com/DXxfvs1i7S
小ネタ
マテイ・モホリッチ(Matej Mohoric )が逃げ集団からアタック!?#ロードレース #ロードバイク #スポーツ #自転車 #ツール・ド・フランス #ツール #jspocycle #gcn #TDF#TDF2022 #ツール https://t.co/bBlTZvgpgo
— ワイアードの豚@ロードバイク (@BikeNewsMag) July 23, 2022
「がんばってるやん?水どうよ」
— ワイアードの豚@ロードバイク (@BikeNewsMag) July 23, 2022
「お、サンキュー」#ロードレース #ロードバイク #スポーツ #自転車 #ツール・ド・フランス #ツール #jspocycle #gcn #TDF#TDF2022 #ツール https://t.co/nZ4bEOGxWY
TTバイクだと怖そうな下り
テクニカルな下りのエリア
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
無落車でお願いします🙏
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
【ラカペル-マリバル 〜 ロカマドゥール】40.7km(個人TT)
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絶景でテクニカルな下り区間
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
橋へのカーブが特に注意が必要です
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
【ラカペル-マリバル 〜 ロカマドゥール】40.7km(個人TT)
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ワウト・ファン・アールトはええええええ!
そして今大会最もヤバイ選手と言っても異論はないだろう、ワウト・ファン・アールト。
💚 @WoutvanAert is absolutely smashing the TT and beats 🌈 @GannaFilippo at the 2nd intermediate point by 25″!
— Tour de France™ (@LeTour) July 23, 2022
💚 @WoutvanAert écrase le temps de @GannaFilippo au deuxième point intermédiaire de 25″ !#TDF2022 pic.twitter.com/ksk5HBeUoQ
第1計測地点でも最速、第2計測地点でもフィリッポ・ガンナを25秒上回るタイム。ガンガンきてます。
さらに第3計測地点でも最速タイムを更新。
はっ速いっ ファンアールトが第3計測タイム更新
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
⏱36’46″17 -23″44(平均時速53.2km)
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
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そしてゴールタイムは・・・
ワウト・ファンアールト(TJV)が暫定首位でフィニッシュ!
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
⏱47’59″86 -41″24(平均時速50.9km/h)
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
【ラカペル-マリバル 〜 ロカマドゥール】40.7km(個人TT)
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(‘A`)「アカン、速すぎる」
ポガチャル vs ヴィンゲゴーのラストバトル!
ところが、なんと第1計測地点でこのワウト・ファン・アールトより速い男が出現。マイヨ・ジョーヌを着るヨナス・ヴィンゲゴーだ。
第1中間計測1位 ヨナス・ヴィンゲゴー(TJV)
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
⏱12’01” -7
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
【ラカペル-マリバル 〜 ロカマドゥール】40.7km(個人TT)
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もちろん1つ前にスタートした総合2位のタデイ・ポガチャルよりも速く第1計測地点を通過。
(‘A`)「おいおいツッコミすぎちゃうか?そんなペースで最後まで持つんかいな?」
ヴィンゲゴーはその後もバリバリに踏みまくり、下りも果敢に攻めていく。ポガチャルとの差はかなりあるので多少脚を緩めて安全第一で下ってもいいはず。だからそれをやらない。これが王者の走りか。
だが見ているワウト・ファン・アールトはこのポーズ。
— Cycling out of context (@OutOfCycling) July 23, 2022
ワウト「下りは抑えて安全にいけ」
全世界の叫び「やめてくれよぉ💦」
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
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(‘A`)「うおおおお!!!あっぶねぇぇえええ!」
ワウト「だから言うたやん・・・」
壁へゴーしそうになったヴィンゲゴーだが、なんとか無事に下りを終えていよいよゴールへ。ひょっとしたらワウト・ファン・アールトより速くゴールできるのか?
ヨナス・ヴィンゲゴー(TJV)がみごとな走りを見せフィニッシュ、マイヨ・ジョーヌを決めました👏
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】ツール・ド・フランス開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 23, 2022
⏱48’18” +18 区間2位
Cycle*2022 ツール・ド・フランス 第20ステージ
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さすがにゴール前は速度を緩めた。そのときどんな気持ちでどんな考えだったのだろうか。最終コーナーを抜けたあとは総合優勝の実感よりも安堵の気持ちが強かったのだろうか?
それにしてもこれがマイヨ・ジョーヌパワーというものなのか。今日の走りはすごかった。
ヴィンゲーもポガチャルと同じく、個人TTは決して弱くないどころかむしろステージレースの個人TTは強いほうだ。
昨年のツール・ド・フランス第20ステージの個人TTでは3位、今年のクリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージの個人TTでは7位などの実績を持っている。
ただ今日のヴィンゲゴーの走りは過去のそういったものをずっと凌駕する、彼のキャリア最高・最速のタイムトライアルだったと思う。ファンの予想を超える走りだったのではないだろうか。
まさに文句なしの王者の走り。やったぜ。
(‘A`)「これでデンマークはえらいことになるで!」
ハイライト動画
結果
ステージトップ10
順位 | 選手名 | チーム名 | 1位とのタイム差 |
---|---|---|---|
1 | ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert) | Jumbo-Visma | 0 |
2 | ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard) | Jumbo-Visma | 0:19 |
3 | タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar) | UAE Team Emirates | 0:27 |
4 | ゲラント・トーマス(Geraint Thomas) | INEOS Grenadiers | 0:32 |
5 | フィリッポ・ガンナ(Filippo Ganna) | INEOS Grenadiers | 0:42 |
6 | バウケ・モレマ(Bauke Mollema) | Trek-Segafredo | 1:22 |
7 | マティア・カッタネオ(Mattia Cattaneo) | Quick Step-Alpha Vinyl | 1:25 |
8 | フレッド・ライト(Fred Wright) | Bahrain Victorious | 1:32 |
9 | マキシミリアン・シャフマン(Maximilian Schachmann) | Bora-hansgrohe | 1:37 |
10 | ヤン・トラトニク(Jan Tratnik) | Bahrain Victorious | 1:48 |
総合トップ10
順位 | 選手名 | チーム名 | 1位とのタイム差 |
---|---|---|---|
1 | ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard) | Jumbo-Visma | 0 |
2 | タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar) | UAE Team Emirates | 3:34 |
3 | ゲラント・トーマス(Geraint Thomas) | INEOS Grenadiers | 8:13 |
4 | ダヴィ・ゴデュ(David Gaudu) | GroupamaーFDJ | 13:56 |
5 | アレクサンドル・ウラソフ(Aleksandr Vlasov) | Bora-hansgrohe | 16:37 |
6 | ナイロ・キンタナ(Nairo Quintana) | Arkéa-Samsic | 17:24 |
7 | ロマン・バルデ(Romain Bardet) | DSM | 19:02 |
8 | ルイス・メインチェス(Louis Meintjes) | Intermarché-Wanty-Gobert Matériaux | 19:12 |
9 | アレクセイ・ルツェンコ(Alexey Lutsenko) | Astana Qazaqstan | 23:47 |
10 | アダム・イエーツ(Adam Yates) | INEOS Grenadiers | 25:43 |
各賞ジャージ
ジャージ | 選手名 | チーム名 |
---|---|---|
マイヨ・ジョーヌ(総合首位) | ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard) | Jumbo-Visma |
マイヨ・ヴェール(ポイント賞) | ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert) | Jumbo-Visma |
マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞) | ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard) | Jumbo-Visma |
マイヨ・ブラン(新人賞:25歳以下) | タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar) | UAE Team Emirates |
ヴィンゲゴーあわや落車シーンではいったい何千万人の同時悲鳴があがったんでしょうね^ ^;
でもあの走りは完全にイエロー神が宿ってましたね。
第3計測以降は自身の安全&ワウトくんの勝利、というWの意味合いで抑えたように見えました。
正直、ブタも「この下りでなんか起きそう・・・」と思ってたら案の定。
でも大事なくて良かったブヒ。そのへんの幸運(?)も王者には大切なもの。
ワウトはヴィンゲゴーのゴール後、感動と安堵といろいろな感情が混じって泣き崩れてたブヒね。
やっぱり一昨年の「ログリッチまさかの大失速」がありましたからねぇ。
ログリッチも気の毒ではあったけど、慰める側のデュムランとワウトくんを見てるこっちが辛くなるほどでした。
それにしてもワウトくん、八面六臂の大活躍とはまさに彼のこと、総合敢闘賞は誰もが納得でしょう。
ワウトについては総合敢闘賞どころか、総合ワウト賞を創設してもいいぐらいの活躍だったブヒね。
結局ワウトがいるかいないか。それがユンボとUAEの決定的な差だったように思うブヒ。
ゲラント・トーマスも頑張ったけど、いよいよグランツール総合勢も新世代への転換が本格化したという感じブヒね。