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2022世界選手権男子エリートロードレース

因縁のフランスvsベルギーの殴り合い!2022世界選手権男子エリートロードレースの感想・ハイライト動画・結果

昨年の世界選の焼き直しか?フランス vs ベルギーの殴り合い再び!2022世界選手権男子エリートロードレースの感想・ハイライト動画・結果

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やっぱり世界選はおもしろい。タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)曰く「ギャンブルのようなレース」。東京五輪とおなじくレース無線が使えないため、プロトンにおける困惑・混乱・混沌が余計に高まる。

そして昨年の世界選の焼き直しのように、今年も再びフランスが動いた。そしてそのフランスに対抗したのは最強の一角、ベルギー!

昨年はフランスにまんまとしてやられたベルギーだが、そのリベンジは果たせるか?フランスとベルギーの殴り合いの結末は?

2022世界選男子エリートのコース

2022世界選手権男子エリートロードレース
2022世界選手権男子エリートロードレース

感想・展開

ピーター・サガンの兄、ユライ・サガンが現役最後のレース

スタートして30kmでマチュー・ファン・デル・プールがリタイア

マチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)はまさにレース前夜に宿泊先のホテルでトラブルがあり、警察に連行。おそらく寝不足になり、そして精神的にもかなりナーバスになっていたのではないだろうか。

そうした心身の不調がこのリタイアとなったのだろう。

フランスが攻撃!集団真っ二つ!

最初の山ケイラで、フランスがいきなりペースアップ。ロシアからフランスへ国籍変更したパヴェル・シヴァコフ(Pavel Sivakov)やブルーノ・アルミライル(Bruno Armirail)が交代で山岳を鬼引き。

このフランスの攻撃で集団が分裂。それにタデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)やワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)も反応して追いかけるが、集団は真っ二つ。

フランスは多くの選手が前の集団に入る。しかし、他のベルギー、ドイツ、イタリア、スペインなど強豪国はその多くの選手が後ろに取り残されてしまう。レムコ・エヴェネプール(Remco Evenepoel)、マイケル・マシューズ(Michael Matthews)らも後ろの集団。

フランスは昨年の世界選も早い段階で積極的に揺さぶる作戦をとったが、今年も同じように先手をとってきた。

ヴォクレールは今日の前に「ベルギーをどう相手にするかではなく、自分たちが勝つための作戦をとる」と趣旨のコメントを述べていたが、これこそがフランスがフランスであるための、フランスの強みを最大限生かす戦い方なのだろう。

2022世界選手権男子エリートロードレース
2022世界選手権男子エリートロードレース

そのフランス勢がそろっていて、そしてポガチャル&ワウトがいる集団を自由にさせてはレースが終わってしまう。その危機感から後方のプロトンをドイツ勢、特にニコ・デンツ(Nico Denz)がガチ引き。

2022世界選手権男子エリートロードレース

逃げ10人ぐらい→シヴァコフら5名の追走→ポガチャル&ワウトらの集団→レムコなどのメイン集団(新城も含む)となっていたが、そのメイン集団は2周回目に入るあたりでついに先行するポガチャルらの集団をつかまえる。

これでひとまず集団はフランス勢の動きを封じ、レース展開を落ち着かせることに成功する。

残り5周、再びフランスが攻撃!だがレムコが?

しばらく穏やかな走りが続いていたレースだったが、残り5周をすぎてゴールまで約75kmとなったあたりで、フランスが再び攻撃にでた。

これにより集団が再び分裂。だが前半での分裂と違って、今回の前方集団にはベルギー勢がしっかり3人入る。その中にはエースのレムコ・エヴェネプール(Remco Evenepoel)も。一方、ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)は後方集団。ポガチャルやアラフィリップも同じ集団。

ただ、スロベニアのポガチャル、フランスのアラフィリップはともに前方集団にチームメイトがいるので、積極的に後方集団を引く必要性は薄い。ベルギーも同様。

前方集団はかなり人数が多く、残り60kmで逃げの集団と合流。これでさらに前方集団は大きくなるため、後方集団が牽制しあっていると、この時点で実質レース終了となりかねない。そんな危険な展開だ。

ベルギーとしてはレムコでも、それが無理でもワウトでも勝負できる展開だ。

とか言ってると・・・

レムコキタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!

レムコの勝ちパターン入ったあああああああああああ!?

残り40km!フランス絶体絶命!

ポガチャル、アラフィリップ、ワウト・ファン・アールトらが揃うメイン集団も残り40kmあたりで動き出す。一気にレムコ集団との差を1分短縮させるも、誰も本気で引き続くことはしないため、速度が緩む。

一方で、追走集団によって引き戻されたレムコをフランスチームのロマン・バルデ(Romain Bardet)とパヴェル・シヴァコフが執拗にマークを続ける。

しかしその一瞬のスキを見計らったか、レムコが再びアタック!アレクセイ・ルツェンコ(Alexey Lutsenko)と二人で飛び出すことに成功。

レムコが個の力でフランスをついに撃破!フランス絶体絶命!

さらにレムコはルツェンコを突き放し、ついにレムコのロングスパートがスタート。いつものレムコタイムの始まりだ!ヒャッハー!

ラスト1周~ゴール

というわけで・・・

レムコが結局いつもの勝ち方で圧勝!ベルギーの至宝が、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝とあわせてアルカンシェル戴冠!

これでベルギー勢としては、2012年のフィリップ・ジルベール以来の世界王者の誕生。今年のブエルタでは40年以上ぶりにベルギー人としてグランツール総合優勝を成し遂げたレムコだが、10年ぶりのベルギー人世界王者となった。

昨日のエリート女子で世界王者となったアネミエク・ファン・フルーテンもそうだが、男女ともに新王者がとにかく強すぎる・・・今のロードレース界が昔とくらべてとてつもない進化をしているように見える。

先日のピーター・サガンの言葉だが、「その日そのとき最高の状態でないと勝てない。レムコだろうとポガチャルだろうとそれは同じ」。

そんな状態が今のロードレース。ちょっと調子が良いというレベルでは勝てない。

そしてレムコはこの日最高の状態で臨めていたのだろう。ブエルタを走りきった後も最高の肉体の状態を維持し続ける。そんな能力こそが最も恐るべきレムコの能力なのかもしれない。

これで来年のツール・ド・フランスの総合優勝も十分あり得るか。ただ所属チームのクイックステップのパトリック・ルフェーブル翁としては、まだツールでガチで総合優勝は狙わせたくないという気持ちのようだ。

ルフェーブル翁がその考えを変えないのならば、来年のレムコはジロ・デ・イタリアで、ツール・ド・フランスはアラフィリップがエースとなる可能性が高い。

それでもファンとしては、ツール・ド・フランスという世界最高の舞台でポガチャル、ヴィンゲゴー、レムコといった若い化け物たちの頂上決戦を見てみたい。

なお、レムコ以外の2位争いがおもしろすぎたのでぜひ動画を見て欲しい。

ハイライト動画

結果(トップ10)

1Remco Evenepoel Belgium1位との差
2Christophe Laporte France2:21
3Michael Matthews Australia,,
4Wout van Aert Belgium,,
5Matteo Trentin Italy,,
6Alexander Kristoff Norway,,
7Peter Sagan Slovakia,,
8Alberto Bettiol Italy,,
9Ethan Hayter Great Britain,,
10Mattias skjelmose Jensen Denmark,,
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