来年から海外で戦うジュニア選手はより困難に?
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今年の6月にUCIがジュニア選手のギア規制をなくすとの報道を紹介した。それが次の記事だ。
この変更は2023年から適用される。しかし、実際には「ギア制限をなくしても構わない」というもので、レースが開始される地域の自転車連盟・競技連盟ごとに異なる判断をして、制限なくしてもいいし、維持してもいいというようになるようだ。
参考:European federations decide not to follow UCI, Ireland on junior gearing changes
どうやらヨーロッパでは、ある2カ国の連盟(どこの国かは不明)が「ジュニア選手の膝などに過度の負担がかかることが心配だから、ギア制限は維持する」と決定したようだ。一方で、たとえばアイルランドはUCIの方針どおりギア制限を撤廃する方針を明らかにしている。
このへんUCIとの各国連盟の力関係がどうなっているのかはただの素人であるブタにはわからない。そのへんの事情は日本自転車界のシュークリームこと栗村修氏が詳しいだろう。
ただ、このように国ごとによってジュニアのギア制限の維持・撤廃が変わるのならば、各国を転戦するジュニア選手にとっては、ただでさえレースごとにギアをどうするのかについて悩むところに、もう1つ悩みの種が増えることになるだろう。
レース当地がどういうルールなのかをしっかり事前に確認しておかないと、使ってはいけないコンポ・ギアを使ってしまい失格となる可能性もある。たとえば今年の世界選手権でジュニアの個人タイムトライアルで失格となったベルギー人ジュニア選手Jens Verbruggheのように。
もちろんそうしたチームの方針として、ギア制限を維持する国のレースしかでない、またはその逆もあり得る。
だがそうはいっても重要なレースはいろいろな国で開催されるだろうし、若い頃に各国の様々なレース事情を経験するのも大きな財産となると考えられるので、そうした方針を貫くのも難しいだろうか。