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マチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)といえば、クラシック戦線やシクロクロスでワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)と並ぶ化け物だが、そんな彼がロードレースでよくやるのが超長距離アタックだ。そんな印象が強い。それこそレースの中盤あたりからすでに独走態勢に入ろうとする。もしそこで彼を逃してしまうとマチューの優勝が確定し、レースは終了。そんな印象が強い。
だがマチュー本人は、愚かなロングアタックを成功させるのはますます難しくなっていると話す。
情報源:Mathieu van der Poel: It’s getting more difficult to do silly attacks
上述のようにロングアタックを十八番とする(?)マチューですら、愚かな(後先考えない・無計画な)アタックはどんどん成功させるのが難しくなっていると話す。
その理由は、マチュー曰く「プロトンのレベルのかなり上がっていること。下手なアタックをやってもリードは奪えない」。
そして、ロードレースでの大きな変化として、全力でアタックをしかたらまず勝てなくなったと話す。
(‘A`)「え、でもアンタそれで勝って・・・」
とおもわず言いそうになるが、やはりマチューとしても、頭を使いながら、そして脚を残しながらアタックしなければ今後も勝ち続けられるわけではないと実感しているということなのだろう。
そんな化け物マチューのライバルといえば、同じ化け物のワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)とタデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)。ファン・アールトのマルチタレントぶりは言うに及ばず、ポガチャルもグランツール総合王者だけにとどまらず、今年初めて出場したロンド・ファン・フランデレンでとんでもない強さを見せつけ、まさに新世代という感じのマルチタレントぶりを発揮する。
そんな二人との関係性についてマチューは、
“We always try to beat each other but there is always respect. I try to have respect for every rider,”
訳「お互い競い合うけど、そこにはいつもリスペクトがあるんよ。自分もすべての選手に敬意を払おうとしている」
また、ファン・アールトやポガチャルのレーススタイルについて、何も隠そうとしないで正直かつ激しいものであるがゆえに自分のレーススタイルと共通点があると認める。
マチューの今シーズンは、ドワーズ・ドア・フラーンデレン(Dwars door Vlaanderen)とロンド・ファン・フランデレン(Ronde van Vlaanderen)での優勝、ジロ・デ・イタリアでのステージ優勝とマリア・ローザ着用という大きな成果があり、目標だったいくつかはしっかりと達成できた。
そういう点ではマチュー本人もかなり満足していると話す。
一方で、昨年同様の「爆発」が期待されたツール・ド・フランスは途中で不調によりリタイア、世界選手権もクソガキの相手で疲弊し途中リタイアと、難しい時期も経験した。
今後については、まずシクロクロス世界王者を目指すことが目標だと語り、スペインでしっかりとトレーニングを積んできていると話す。
来年の春のクラシックについては何よりもロンド・ファン・フランデレンが目標のようだ。一方パリ~ルーベはそれ特有のかなりの難しさがあるため、将来的には勝ちたいが、まだチャンスを伺う段階という感じのようだ。
上述のように圧倒的実力をもつマチューたちですら、アタックすれば勝てるものではい時代になっているので、どんどんパリ~ルーベでも勝つのは困難になっているのだろう。それに比べるとロンドのほうがマチューにとってはまだ勝ちやすいというレースなのだろう。
なお今年はマウンテンバイクはあまりできなかったが、来年からマウンテンバイク参戦も少しずつ再開させたいとのこと。狙いはもちろん2024年のパリ五輪金メダルだ。