ジロ山岳賞をうけてティボー・ピノはツール・ド・フランスのメンバーに選ばれるか？

今年のジロ・デ・イタリアは、ベン・ヒーリー（Ben Healy）やデレク・ジー（Derek Gee）といった若い世代と、ベテランと言われる年齢層の両方の活躍が目立つ大会となった。

そのベテラン勢の中で近年は精神的に苦しみ一時はレースから離れていたティボー・ピノ（Thibaut Pinot）が山岳賞を獲得。今年限りでの引退を表明していたが、マーク・カヴェンディッシュと同じく現役最後のジロで、誇らしい結果を達成した。

情報源：Thibaut Pinot pushes for farewell Tour de France selection after Giro d’Italia ‘high’

まだまだ勝てることを証明してみせたピノだが、ファンからすれば現役最後のツール・ド・フランスにも出場して活躍してほしいところ。かつてはツールで総合争いを熱くさせた漢だけに、地元フランスでの世界最大の祭典に最後の出場を期待したい。

一方でツール・ド・フランスのFDJメンバーには、山岳エースとしてダヴィ・ゴデュ（David Gaudu）、そしてスプリンターエースとしてアルノー・デマール（Arnaud Démare）が選ばれるだろうと予想される。

その中にジロ後にはっきりと「ツールに出たい」と話すティボー・ピノを入れるとするならば、チームマネージャーのマルク・マディオは難しい選手選考となるだろう。

ピノはジロ後に次のように話している。

 “I hope I’ll get an answer about it all quickly. With the legs I have and  with this top five in the Giro, I’ve proven what I can do. I am motivated, I want to help the team, so I want to be there.

訳「できればツールに出られるかどうかは早く知りたいね。いい状態だし、ジロで総合5位に入ったし、自分はまだやれると証明できたからね。やる気マンマンよ。チームのために走りたいし、ツールに出たいね」

“Saying that, the decision is not up to me. but if it’s yes or no, I hope to know quickly so that I can focus on the rest of the season,” 

訳「そうはいうけど、選手を選ぶのは俺ちゃうしね。でも出場できるかどうかは早く知りたいね。残りのシーズンの準備もあるしね」

ダヴィ・ゴデュのベテラン山岳アシストとしてピノを選ぶのは十分あり得そうだが、どうだろう。

だがスプリンターのデマールを入れるならば、彼のためのアシストも必要となるため、山岳アシストの枠は減らさざるをえない。仮にデマールを連れて行かないのならば、ピノもメンバーに入る可能性は高くなると思われる。

ピノが選ばれれば、ゴデュが怪我などで不調になったとき、プランBとしてピノのステージ優勝・山岳賞を狙う方向へ作戦変更というのもいけそうだが。さて、どうなるだろうか。

なお今年のツール・ド・フランスは7月1日から始まる。グランデパールはスペインのビルバオだ。