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ノルウェーのProTeamのUno-Xは今年ツール・ド・フランスに初参戦することになり、その選手の一人ヨナス・アブラハムセン(Jonas Abrahamsen)ももちろんツール初出場だ。
そんな彼は27歳の万能型選手。そこそこ登れてスプリントもいけてワンデイクラシックにも強く、短いステージレースでも活躍できる。エースとして走るというよりもチームを支える強力なアシストとして重要な選手の一人だ。そんな彼は、身長183cmで体重80kg前後という恵体だ。
しかし、実はUno-_Xと契約する2020年以前は今より20kgも体重が軽いクライマーだった。そんな彼はなぜ20kgも増量したのか?
情報源:How weight gain of 20kg helped Abrahamsen get to Tour de France
その理由はもちろん、プロの世界で強くなり生き残るためだ。
ロードバイクといえば体重を減らし、パワーウエイトレイシオ(PWR)を重視することが一般的だと言えるだろう。特にクライマーならばそうだ。
ヨナス・アブラハムセンもかつてはクライマーとして強くなるため体重を60kgに抑えていた。だが、それではレースに勝てないことを実感していた。それと同時に、自分は山岳だけでなくもっと万能に走れる能力があるのではないか、とも気づいた。
そんな彼は2021年からUno-Xで走ることになったが、それは複数年契約だった。それにより年単位で肉体改造と脚質変更ができる環境を得た彼はそこから増量計画を本格的にスタートさせた。60kgから80kgへの道のりが始まった。
彼は、「おそらく自分は速筋が発達していたのだが、体重が軽かったときはその筋肉を使えていなかった。ジュニア時代はそれでもよかったのだが、それ以降は体重の軽さが強くなるための成長を邪魔していた」と話す。
体重が60kgのときは最大ピークパワーが900ワットだったが、80kgになったときは1500ワットまで増加。そのおかげで、トップレベルの世界でも厳しいレースの様々な場面でチームメイトを助けられることができるようになり、また逃げにも乗れるチャンスが増えた。こうしてチームに貢献できることが増え、それは選手としての高評価につながり、プロの世界で生き抜く可能性を高める武器となる。
もちろん単純に体重を増やせばいいというわけではないが、その人間の肉体の特徴にあわせた戦い方があるというわけだ。彼のように減量より20kg増量するほうが強くなれる選手もいる。
みんなも減量よりも20kgほど体重を増やすほうが速くなれるかもしれない。