もう完全にワンデイレースの熱さ!2023ツール・ド・フランス第2ステージの感想・結果・ハイライト動画
Share your love
2023ツール・ド・フランス第2ステージは昨日の第1ステージよりは少し難易度がさがったようなコースのように思われたが、実際のレース展開は昨日と同じように総合勢、特にユンボとUAEが争うような厳しいものとなった。
そんなまるで総合争い、いや人気のワンデイレースのサン・セバスティアンのようなバチバチの戦いの火蓋が切られたのは、予想通りこの日最大の難所である2級山岳のハイスキベルだった。
目次
第2ステージのコース
次の記事で確認してもらいたい。
感想・ハイライト
UAEが不協和音で内部崩壊!?
今日は終盤までのほぼ全ての時間帯をUAEがプロトンを牽引していた。おそらく1日のうち80%以上の時間帯をUAEがプロトンをコントロールしていたと思う。だがレース中そんなUAEトレイン内部に不協和音が発生しているかのような光景が何度も見られた。
集団を牽引しているUAEチームエミレーツ、険悪な雰囲気が…
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) July 2, 2023
ビョーグが調子が良すぎるのでしょうか?
Cycle*2023 ツール・ド・フランス 第2ステージ
【ビトリア・ガステイス 〜 サン・セバスティアン】208.9 km
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/OiOmFQSZkw#TDF2023 #jspocycle pic.twitter.com/dzGHFcBaEI
長い時間先頭をひっぱっていたのは若いミッケル・ビョーグ(Mikkel Bjerg)だったのだが、彼がなぜかガンガンと前のめり。まだまだゴールまで距離があり、「そんながんばらんでもええやろ」みたいな地点でもずっと強力に先頭を引いていた。
そんな彼にチームメイトも困惑。
何度も先頭のビョーグに「何考えとんねん。もっと冷静に走れ。スピードを抑えろ。無意味にがんばりすぎや」と注意しているような場面が見られた。だがそれでもビョーグはそんな忠告に耳を貸すつもりが見られなかった。
ただ最終的にはそうしたUAEの不和は特に何かトラブルを引き起こすこともなく無事に1日が終了したわけだが、レース中にチーム無線でどういう会話がなされていたのか、そして明日に向けた反省会でどういう話し合いがなされるのか興味を抱かせる1日だった。
【🔴LIVE】#ツール・ド・フランス 2023#ABEMA で無料生中継🚴♂️💨
— ABEMA(アベマ) (@ABEMA) July 2, 2023
/
第2ステージ-208.9km⛰
🏁ゴールまで83.3km地点🚵♂️
\
今大会からチーム間の
無線もいくつかご紹介👏#ツールドフランス #TDF2023
激烈!2級山岳のハイスキベル
【🔴LIVE】#ツール・ド・フランス 2023#ABEMA で無料生中継🚴♂️💨
— ABEMA(アベマ) (@ABEMA) July 2, 2023
/
ステージ優勝経験者の
ルツェンコ🇰🇿も絡む混乱発生…
\
落車も発生しましたが
進行に大きな影響はないようです💪
第2ステージ-208.9km⛰
🏁ゴールまで70.6km地点🚵♂️#ツールドフランス #TDF2023
ゴール前の16km手前あたりで登場するのが2級山岳のハイスキベル。バスク地方で毎年夏に開催される人気のワンデイレースのクラシカ・サン・セバスティアンでも使われる登り。今日はいつもとは逆から登る。
事前のレース情報ではひょっとしたらピュアスプリンターなら生き残れるかも?みたいな憶測もあったようだが、いざ蓋を開けてみれば、スプリンターはたとえ登れるスプリンターでも全滅。さらにはジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe)など普通に登る能力の高い選手たちも脱落するとんでもない展開に。
そんな展開にもちこんだのが、ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)でステージ優勝を狙うユンボ・ヴィズマ。そしてそれに対抗したUAEだ。この2チームのトレインがハイペースで登りを支配。
そして山岳賞ポイントとボーナスタイムが設定されている山頂が近づくと、マイヨジョーヌのアダム・イエーツ(Adam Yates)がタデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)をアシスト。
そしてまずはサイモン・イエーツ(Simon Yates)とヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard)がアタック!それにポガチャルも反応!
両雄の争いはポガチャルが山頂を先頭通過。これでポガチャルが8秒のボーナスタイムを獲得。ヴィンゲゴーは5秒のボーナスタイム。サイモンが2秒獲得。この時点でポガチャルはヴィンゲゴーに3秒の貯金ができた。
🐷「ポガチャルいったあああああああああああ!!」
山頂を先頭通過したポガチャルは脚を緩めることなくそのままの勢いでまだ10km先のゴールを狙う動き!加速して下りへ入る。今日も本気で優勝狙いにきたのか!
ハイスキベルの山頂のボーナスポイントを獲得、さらにそのまま加速!大会2日目で第3週目の如し
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) July 2, 2023
Cycle*2023 ツール・ド・フランス 第2ステージ
【ビトリア・ガステイス 〜 サン・セバスティアン】208.9 km(丘陵)
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/OiOmFQSZkw#TDF2023 #jspocycle pic.twitter.com/igMn9048kL
しかしライバルのヴィンゲゴーもしっかりとポガチャルをマーク。ポガチャルが先頭交代を要求するもヴィンゲゴーは拒否。無駄な体力は使わない方針を徹底する。
しばらく二人で下りを走るも後方からワウト・ファン・アールトらの20名弱の集団が追いついてきて合流。
そこから今度はぺリョ・ビルバオ(Pello Bilbao)が下りアタックを敢行し、独走スタート。下りを攻めて少しずつ後続を引き離していく。
そんな彼も下りが終わると人数を揃えたユンボトレインに吸収されてしまう。
すると今度はこの日の優勝候補として有力視されていたトム・ピドコック(Tom Pidcock )がアタック。だがこの危険な動きは今日の優勝候補筆頭のワウト・ファン・アールト自らがチェックして阻止。
続いてその直後に今度はリドル・トレックのデンマークチャンピオンのマティアス・スケルモース(Mattias Skejlmose)がアタック。いいタイミングだと思われたがこれもユンボトレインが封じ込める。
ゴール前を支配したユンボトレインだが・・・
このようにユンボは他チームからの連続攻撃を完封し、しっかりとトレインを組んで残り1km。ワウト・ファン・アールトの勝利は確実かと思われたその矢先・・・
⏪Relive the final km of Stage 2 of the #TDF2023, where @victorlafay won by attacking under the flamme rouge
— Tour de France™ (@LeTour) July 2, 2023
⏪Revivez le dernier km de la 2ème étape du #TDF2023, où @victorlafay a gagné en attaquant sous la flamme rouge! pic.twitter.com/xLryP6X00E
まさかのコフィディスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
なんと昨日も最後まで好走したヴィクトル・ラフェ(Victor Lafay)がユンボトレインの一瞬の虚を突いてファイナルアタック!
残り1kmを最後までタレることなくペダルを踏み抜き、ギリギリでゴールラインに飛び込んだ!
🐷「こんなん誰も予想してへんやろwww」
なんとコフィディスはチームとしてツール・ド・フランスでステージ優勝したのは2008年以来らしい。15年ぶりの勝利!
🐷「フランスのノルマ達成!」
ツール・ド・フランスで、フランスチームのフランス人選手が、フランスメーカーのバイクに乗ってステージ優勝というまさにフランス代表としての勝利!一方フランス本国は暴動でえらいことになっているが・・・
そしてマイヨジョーヌはアダム・イエーツ(Adam Yates)がキープという結果に。よって明日もプロトンはUAEが牽引する責任を負うことになるわけだが、はたして上述で書いたUAE内部の不協和音は明日どうなっているだろうか?
それにしても第1ステージと第2ステージと続けて総合エースたち(おもにポガチャルとヴィンゲゴーの二人だが)による総合争いがもう勃発している感じだ。昔のツールでは考えられなかったような展開になっている。
どこかでそうした状態は落ち着くとは思うのだが、落車も含めて近年のツールは観客や視聴者ですら最初から最後まで油断できない大会になっているのではないだろうか。
レース全体のハイライト動画
結果
ステージトップ10
1 | Victor Lafay | Cofidis | 1位との差 |
2 | Wout van Aert | Jumbo-Visma | ,, |
3 | Tadej Pogačar | UAE Team Emirates | ,, |
4 | Thomas Pidcock | INEOS Grenadiers | ,, |
5 | Pello Bilbao | Bahrain – Victorious | ,, |
6 | Michael Woods | Israel – Premier Tech | ,, |
7 | Romain Bardet | Team dsm – firmenich | ,, |
8 | Dylan Teuns | Israel – Premier Tech | ,, |
9 | Jai Hindley | BORA – hansgrohe | ,, |
10 | Steff Cras | TotalEnergies | ,, |
総合トップ10
1 | Adam Yates | UAE Team Emirates | 1位との差 |
2 | Tadej Pogačar | UAE Team Emirates | 0:06 |
3 | Simon Yates | Team Jayco AlUla | ,, |
4 | Victor Lafay | Cofidis | 0:12 |
5 | Wout van Aert | Jumbo-Visma | 0:16 |
6 | Jonas Vingegaard | Jumbo-Visma | 0:17 |
7 | Michael Woods | Israel – Premier Tech | 0:22 |
8 | Jai Hindley | BORA – hansgrohe | ,, |
9 | Mikel Landa | Bahrain – Victorious | ,, |
10 | Carlos Rodríguez | INEOS Grenadiers | ,, |
各賞ジャージ
ジャージ | 選手名 | チーム名 |
---|---|---|
マイヨ・ジョーヌ(総合首位) | アダム・イエーツ(Adam Yates) | UAE Team Emirates |
マイヨ・ヴェール(ポイント賞) | ヴィクトル・ラフェ(Victor Lafay) | Cofidis |
マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞) | ニールソン・ポーレス(Neilson Powless) | EF Education-EasyPost |
マイヨ・ブラン(新人賞:25歳以下) | タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar) | UAE Team Emirates |
ファン・アールト。。。決して悪くないけど、去年のツールと比べると無敵感(?)あんまりないっすね
まぁ昨年が出来すぎだったということも多少はあるかと思うブヒね。
レース展開とかコースがちょっとでも違うと結果は全く別物になってしまうので、まぁこの2日間は仕方ないという感じブヒね。