来年ワウト・ファン・アールトはジロのためにロンドやルーベを犠牲にするのか?
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先日、ワウト・ファン・アールトの来年の目標はジロ・デ・イタリアになると発表があった。
ジロを目標とすると言っただけで、ジロ・デ・イタリア総合優勝を狙うとは一言も言っていないわけだが、その可能性は否定できないだろう。ただユンボ・ヴィズマは来年のそのジロには若い選手も連れいていくということも言っていて、ジロはツールのようなガチメンバーにはならないかもしれない。ならば本気でワウトが総合優勝を狙うというよりは将来的な総合優勝に向けた予行演習になるのか、とも考えることはできる。
情報源:Wout van Aert not conceding Tour of Flanders dream for 2024 Giro d’Italia goal
ただ予行演習の場合であったとしてもジロに出る以上はやはりそれに向けた本格的なトレーニングと調整が必要。本気で総合優勝を狙うならばなおさらだ。
そこで問題となるのが春のクラシック戦線とのスケジュールの兼ねあい。ジロで総合優勝を狙う選手はアルデンヌ・クラシックは別として、普通はロンド・ファン・フランデレンやパリ~ルーベには出ない。そこでワウトは来年ジロのためにそうしたクラシックには出ないのかとも思われる。
しかしワウトは今回の取材において、
“It will be a special year with the Olympic Games in the middle of the summer, so for sure there will be a focus on that. But the main dream remains the same, to win one of the Flemish classics,”
訳「来年は夏に五輪もある特別な年から五輪にも注力するつもりやけど、大きな目標としては五輪とおなじく石畳クラシックでも勝つことやね」
と話し、ジロのために石畳クラシック、特にロンド・ファン・フランデレンを犠牲にはせず、どちらも勝利を目指すことを明らかにした。ただパリ~ルーベについてははっきりと言及していないため不明。他レースと比べると危険度が桁違いに高い地獄だからひょっとしたら来年は回避するかも?
ワウト・ファン・アールトはこれまで5回ロンドに出場しているが、ライバルのマチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)とは違い優勝経験がない。いつも勝ちきれない感じだが、ワウト曰く、「勝てるまで挑戦し続ける価値のあるレースだ」。
なお今年のロンドは怪物マチューを登りで蹴落としたタデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)が独走勝利を飾った。そのときの感想記事がこちら。