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2024年からUCIが「酷暑プロトコル」を導入し、コロナ対策は廃止へ

UCIが酷暑対策「High Temperature Protocol」を発表。同時にコロナ対策の廃止も。

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UCIがルールを改定し、2024年シーズンから導入する新しい猛暑・酷暑対策を発表した。それが英語名「High Temperature Protocol」という呼称のものだ。日本語にすると酷暑プロトコルといった感じだろうか。

UCI公式サイト:New High Temperature Protocol among measures to protect riders’ health in 2024

新しい酷暑対策

今回のこの酷暑プロトコルことHigh Temperature Protocolだが、これはひどい天候の場合に適用される既存の「Extreme Weather Protocol(エクストリーム・ウェザー・プロトコル)」の一環として導入される。

この酷暑プロトコルの狙いについてUCIは次のように述べている。

“The aims of the new High Temperature Protocol are to provide a practical and easy-to-use objective assessment of the environment – based on temperature and relative humidity data published in real time by weather stations – and to propose measures to be taken by organizers and teams to reduce the risk of heat-related accidents.”

訳「これの狙いは、現実的で使いやすい客観的な環境評価(気温と湿度のリアルタイムデータに基づく)によって、レース主催者やチームに取るべき対策を提案し、酷暑に起因するような事故を減らすことだ」

これにより、酷暑がひどくなんらかの事故が発生するリスクが認められる場合は、主催者、チーム、選手など関係者が集まり話し合いを行う。その結果、

  • スタート地点を日陰の多いところに変更
  • スタート時間の変更
  • チームに冷たい飲み物、砕いた氷などを提供
  • 補給用モトバイクの増加
  • 部分的なレースのニュートラル化

などの措置を柔軟に取れることになる。

トラマドール使用について

また今回の発表では同時にUCIが2019年からWADAとは別に独自に規制していたトラマドールについても新しい情報が告知された。

まずUCI独自のトラマドール規制は今年の12月31日をもって終了となる。これはWADAが正式に2024年1月1日からトラマドールの禁止するからだ。WADAのほうへ統合ということ。

そしてUCIが今回発表したデータによるとトラマドールの使用率は、2019年のその規制以前は4%~6%だったものの、規制後は0.2%~0.5%に大きく減少したとのこと。

コロナ対策の終焉

そしてそれらに加えてコロナ対策についても終了となる。今年もマスクの着用などの対策を推奨し続けていたが、来年からはそれらもついになくなる。

ただもちろん感染した選手らをチーム側(チームドクター)の責任においてレースを欠場させたり、周囲への感染を防ぐよう努めなければならない義務は残る。ただしそれはコロナのための特別な対策ということではなく、選手の健康を守るという一般的な感染症対策・衛生措置としてのものに移行するということだ。

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