相次ぐレース中止。今ヨーロッパで何がお起こっているのか?昨日のブエルタ・ア・アンダルシア第1ステージが中止となった原因は?
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過日のフランスのロードレース、エトワール・ド・ベセージュ(Étoile de Bessèges)の第1ステージは農家の抗議活動によって中止となったのが記憶に新しいところだが、昨夜の通称ルタ・デル・ソルことブエルタ・ア・アンダルシア(Vuelta a Andalucía)の初日のステージが中止となった。
昨夜の🐷のつぶやきを見てほしい。
今日のブエルタ・ア・アンダルシア(Vuelta a Andalucía:通称ルタ・デル・ソル)第1ステージは、農民の抗議デモにより、警備員の人員不足となり中止。 https://t.co/vrb7Safsks
— バイクニュースマグ@ワイアードの豚 (@BikeNewsMag) February 14, 2024
また今日の第2ステージもこの抗議活動の影響を受けて中止となった。よって今大会は現時点においては、第3ステージ~第5ステージまでの3日間だけの縮小されたバージョンとして開催されることとなっている。
それにしても現地スペインの農夫たちは一体何に対して怒り、抗議活動を繰り広げているのだろう?
It’s getting hot in Spain as the Spanish police start beating the farmers! pic.twitter.com/RDhdUFuidf
— 🇺🇸ProudArmyBrat (@leslibless) February 15, 2024
フランス農家によるスペイン農産物への抗議
まず最初にも書いたが農家の抗議活動はスペインだけでなくフランスでも発生しており、ヨーロッパ全土に広がる勢いとなっている。
ヨーロッパの農業で今何が問題の根幹にあるのかというと、それは物価高とヨーロッパの厳しい農薬規制だ。そのため農家の生活は苦しくなっているもよう。
特に目立った抗議活動の発端は昨年10月のフランスでの農家の抗議活動だろう。フランスの農家も物価高と農薬規制に苦しんでいたところ、フランスではより安価な農産物がスペインから輸入されおり、余計にフランス産農産物が売れなくなった。そこにウクライナとロシアの戦争のよる燃料費高騰が拍車をかけ、ついにはフランスの農家が蜂起し抗議活動をおこなった。
その抗議ではスペインから入ってきたトラックを止めさせ、輸入されたワインや野菜・果物などをめちゃくちゃに損壊し、フランス政府やヨーロッパに向けて抗議した。
「もったいない。同じ農家がすることちゃうやろ」と思うが、そこは革命の国である。フランス革命の魂は今も健在だ。ビバ・ラ・レボルシオン!
スペイン農家の怒り
Farmers toss tomatoes at Spanish police during a protest in Spain. As per reports, farmers are protesting in most parts of the world currently including India and France.#FarmersProtest2024 #FarmersProtests #Farmers #Spain pic.twitter.com/K7sXamNh3n
— Target Reporter (@Target_Reporter) February 14, 2024
しかし、フランスの農家と同じくスペインの農家も苦悩を抱えていた。スペイン農家が抱えた悩みとは、
- 「作れば損をする」レベルの安すぎる農産物の販売価格
- 環境保護志向による厳しすぎる農薬規制がもたらしたコスト増と生産量の減少。これがさらなる生活苦を招いた
- 非EU加盟国はEUの農薬規制とは無関係に農薬を使い安価に大量生産が可能なので、自国産より安価な農産物が輸入され、それがスペイン農家をさらに苦しめる
Love it Go Farmers Go Spain pic.twitter.com/IVNEIuy1CX
— Deann Richardson ✝️ (@deannr58) February 14, 2024
といったものだ。しかしスペイン政府は、カタルーニャ独立派と約束した恩赦法の成立に頭を使い、自国農家の悩みに向き合おうとしていなかったのかもしれない。これらの結果が今の激しい抗議活動を引き起こしたといえる。
こうした抗議活動はフランス、スペインだけでなくギリシャなど他国にも波及、EU加盟各国の農家が立ち上がり、抗議活動の激化が予想される。
🐷「日本も春闘だ!プロレタリアートも決起せよ!!あ~インターナショナル~我等がもの~♪」