ワウトはベノートの後輪と接触し、複数骨折でロンドもルーベもジロも絶望か。ストゥイヴェンも骨折、ギルマイは骨折なし

昨夜の2024ドワルス・ドール・フランデレン（Dwars door Vlaanderen：DDV）は夜中の速報記事でも書いたように、高速で走るプロトン前方で激しい落車が発生し、優勝候補のワウト・ファン・アールト（Wout van Aert）やマッズ・ピーダースン（Mads Pedersen）などが地面に叩きつけられた。

ワウト・ファン・アールト複数骨折

このレース中に書いた速報の時点では落車した選手の負傷の状態はわからなかったが、それから時間が経過し、なんとワウト・ファン・アールト（Wout van Aert）は鎖骨と肋骨など複数箇所の骨折となり、この日曜日にあるロンド・ファン・フランデレン、そしてその翌週のパリ～ルーベの出場は不可能となった。

それらは彼にとって、ミラノ～サンレモを捨てて高地トレーニングを積んで準備するほどの最大の目標となる二大レースだったが、なんとも無慈悲な結末となった。

同様にワウト・ファン・アールトは今年は5月4日から始まるジロ・デ・イタリアにも出場予定だったが、それも御破算となるのではないだろうか。ひょっとしたらツールには出られるか？オリンピックはいける？

とにかく彼自身にもチームにとってもシーズン前半の予定が完全に狂ってしまう最悪の落車となってしまった。

鎖骨骨折ヤスパー・ストゥイヴェンが語る事故の状況

またリドル・トレックでエースのマッズ・ピーダースンとともに落車したヤスパー・ストゥイヴェンも鎖骨骨折で救急車によって病院に搬送され手術へ。

情報源：“MAYBE TOMORROW MORNING WE CAN HAVE A COFFEE TOGETHER ON OUR SICK BED” – WOUT VAN AERT AND JASPER STUYVEN HAVE TO UNDERGO SURGERY TO TREAT THEIR INJURIES

ストゥイヴェンは落車時の状況についてこう語る。

“F*ck, I saw it happening in front of me, but I couldn’t move. Wout tapped the rear wheel of a teammate, was thrown off balance and collided with my teammate Alex Kirsch. The two fell and since I was just behind Kirsch, there was no way to dodge. I went over my bike with my head and took a serious tumble ending up on my left shoulder.”

訳「最悪やわ。あのとき自分の前で落車があったんやけど自分は回避できなかったんよ。ワウトがチームメイト（レース後にティシュ・ベノートと判明）の後輪と接触、バランスを崩してうちのチームメイトのアレックス・キルシュと衝突。二人が倒れたんやけど、自分もそのすぐ後にいたから避けられなかったんよ。ワシはバイク前方に放り出されて、ひどく地面を転がり、そんで左肩の鎖骨骨折や」

このように落車時の状況を話す。

なおワウトとストゥイヴェンは同じ病院に運ばれ、より重傷のワウトから先に手術となったもよう。ストゥイヴェンは、「術後の朝は二人でモーニングコーヒーを飲むことになりそうだ」と話す。

マッズ・ピーダースンはロンド出場へ

ストゥイヴェンのチームメイトでチームのクラシックエースのマッズ・ピーダースンも落車となったが、比較的マシな擦過傷などで無事。日曜日のロンド・ファン・フランデレンには出場予定とのこと。本人がインスタでそのように報告している。次の投稿がそれだ。

ビニアム・ギルマイは骨折なし

一方でおなじく落車に巻き込まれたエリトリアの英雄ビニアム・ギルマイ（Biniam Girmay Hail）は骨折なしと判明。チームの報告を見て欲しい。