ナセル・ブアニが4億5700万円をトルコ側に要求。Arkéa側も7億1300万円を要求
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昨年限りで現役を引退したボクサー、いや物理型パンチャーのスプリンターだったナセル・ブアニ(Nacer Bouhanni)。若き日のマーク・カヴェンディッシュのようないかにもスプリンターっぽい性格・言動が理由で大人気だった()。このブログでも彼の活躍()はブアニ日報として伝えてきた。
引退している彼だが、昨夜まで開催されていたツアー・オブ・ターキーの主催者であるトルコ自転車連盟に対して、270万ユーロ(約4億5700万円)を補償として要求しているようだ。どういうことなのか?
ブアニが引退を決意したのはフィジカル的にもメンタル的にももう限界だと感じたからだ。その直接の原因となったのが2022年のツアー・オブ・ターキー第2ステージでの落車事故だ。そのときの記事がこちら。そのとき何があったのか再び思い出してほしい。
これはコース上に出てきた歩行者とブアニが衝突して落車した事件だ。この事故でブアニは椎骨を骨折。長いリハビリを終え骨折そのものは治ったもののそれでもその影響か、肉体的にかつての強さに戻ることはもうできなくなっていた。そして引退という判断につながる。
ブアニはこの落車で自分のキャリアが台無しになったと考え、裁判所に訴えることを決めた。そしてUCIが定めるレースの安全管理を怠ったとしてツアー・オブ・ターキーの主催者トルコ自転車連盟に対して、270万ユーロ(約4億5700万円:または)を補償しろと請求するようだ。
またArkéa側もこのおなじく420万ユーロ(約7億1300万円)を請求する。これにはブアニが稼働できなかったことで被った損失と、UCIランキング後退による損失が含まれている。